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【リレー実録:ケ・パソー?¿Qué pasó? 】
【日本版初上演にちなみ、『イン・ザ・ハイツ』こぼれ話を】 2014.04.18

【追悼:パコ・デ・ルシア】
【前口上&キックオフ・パーティ選曲リスト】 2014.02.23

2024年はこれだった!石塚隆充、浅草サンバカーニバル、横浜ベイスターズ優勝、私の想う国、ゼー・イバーハ、花田少年史など

2024.12.31

◆石塚隆充『Retorno (ao Clasico)』

石塚隆充Retorno.jpg

ルーツである“クラシック音楽への回帰”を謳うカンタオールTakamitsu Ishizuka、8年ぶりのアルバム(コアポート)は静かな自信作。のっけ楽曲説明から始まり意表を突かれた9月のリリース記念ライブ@COTTON CLUBでは、マヌエル・デ・ファリャ「7つのスペイン民謡」を、まずゲスト鈴木大介の秀逸な音色のギターとともに熱唱。続いて同曲を、録音と同じカルテット(大儀見元perc、コモブチキイチロウbase、石塚まみpiano)で歌い上げるという不思議だがオツな趣向。後半部に重鎮バイラオール、アントニオ・アロンソと佐藤浩希、三枝雄輔が友情出演。

CDリリースに先立つ2023年11月、収録レパートリーはすでに「石塚隆充カルテットwith沖仁&早川純 カンタオール スペイン語歌曲を歌う」として同所で披露済み。「スペインの歌 その1〜ロルカの世界〜」「アルゼンチンの歌〜タンゴ・カンシオン、クラシック、フォルクローレから」「スペインの歌 その2〜ロドリーゴ、そしてファリャの世界〜」と贅沢な3部構成で届けられたフラメンコギター&バンドネオンがときに加勢する前年のステージのほうも、すこぶる味わい深かった。うむ、彼はやっぱり厳かできらびやかな舞台がよく似合う!(狭いタブラオでの佇まいもいいけどね…)

◆第39回浅草サンバカーニバル
コロナ禍の空白期間を経て5年ぶりにコンテスト形式のパレードが戻ってきた、晩夏の一大イベント浅草サンバカーニバル。初回の前年にあたるプレ・カーニバルから3年続けて取材し、行きがかり上3年間は某チームで連続出場。1990年代末、恩人の供養のため一度限りの特別チームに参加。何の因果か、その恩人の妻より緊急代打の推挙を受け……2010年からこのかた審査員なるものを務めておりやす。汗

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なんで今さらよく知られたイベントに特段の紹介を?と思われる向きもあろうが、リオのメインパレードを規範に年を追うごと練磨を重ね、知恵を絞っては技を競い、カーニバル全体のレベルアップを図ってきた各エスコーラ(※チームを指す)。もはや初期の面影は微塵もない。今夏は久々のパレード実現とあって参加エスコーラの士気高く、意匠を凝らしたパフォーマンスはとりわけ熱かった!

で、アフターはお馴染み、浅草の一隅で酒宴と洒落込む。しばし浅草サンバから遠ざかっていた十数年を経て、2010年に表彰式後の一献をと、通称ホッピー通りに繰り出したら仰天。ぬわんとあの界隈が、1990年代後半に再生したリオ屈指の盛り場“ラパ”地区もかくや…の様相を呈しているではないかっ! 

さすがに昨今では時間制限ほか音曲禁止の居酒屋も出てきたそうだが、もうあちこちパゴージのサンバで盛り上がっておる。所属集団を越えてみなさん、全身で歌い奏でながらたんと飲んでらっさる。すらばしい!(※I氏のパクリ) パゴージの原点たるフンド・ジ・キンタルの長老メンバーたちに見せてあげたい。

なぎら健壱審査員長の年、雷門通りから表彰式会場へ向かう道すがら、うっかり飲み屋に引っかかってしまったことも……今年の審査員長は小野リサさん、取材以外でのお喋りが懐かしかった。


◆優勝・舞台・映画ほか…

☆予想だにしなかった2024年最高の歓喜=横浜ベイスターズ優勝! だって今季ホームでの試合を観に行っても、近年で一番ダメダメな勝率の低さ。ところがシーズン最終盤……ホークス戦で人生初のパブリックビューイング@ホーム観戦まで体験せり。常になく長いシーズンを終え、勢い余って優勝記念Tシャツ買っちまったほど。笑

☆初公開作品の忘れ得ぬ余韻=パトリシオ・グスマン監督『私の想う国』、レオン・プルドフスキー監督『お隣さんはヒトラー』、ビクトル・エリセ監督『瞳をとじて』。

お隣さんはヒトラー.jpg

☆想像以上のステージパフォーマンス:4月、ゼー・イバーハによる色香あふれたギター&ピアノ弾き語り@渋谷www。6月、「定期能―宝生流」における山本東次郎の衰えぬ至芸@セルリアンタワー能楽堂。9月、ジョー・バターン不動のパワーとバンドの実力@晴れたら空に豆まいて。

☆感涙ものの舞台=3月、人形劇団ひとみ座『花田少年史』@川崎市アートセンター アルテリオ小劇場。一色まこと作、1995年度第19回講談社漫画賞を受賞した名コミック。コロナ禍中にナマの舞台が完遂できない苦悩を劇中に盛り込んだ、巧みな芝居。原作を単行本で読んだ時も泣いちまったが、人形劇でもついぞ落涙。

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実を申せば……昨年来、コロナ明けの憂さ晴らし(?)に始めたコミックサイト探訪がどうにも止まらん。守備範囲は腐女子系(苦笑)から2010年以降に発表された少女・青年マンガまで。つらつら思うに、コミック界はコロナ禍にあっても途切れずヒトに訴えかけ続けられる媒体だったのではないか。最近のお気に入り作品は、タイムトラベラーと転生者が交錯する『雪と墨』。新年1月10日から地上波で再開、『薬屋のひとりごと』シーズン2の放映が待ち遠しい。
posted by eLPop at 13:02 | 佐藤由美のGO!アデントロ

アルゼンチン、そしてブラジルの吟遊詩人

2024.12.12

◆アルゼンチンの吟遊詩人は大草原に歌う…

 なんだかんだ言って、吟遊詩人の伝統が今なお重んじられるアルゼンチン。なんせ国民文学と謳われるホセ・エルナンデス(1834―1886)著『マルティン・フィエロEl Gauho Martín Fierro』は、反骨の吟遊詩人パジャドールがギター携えて紡ぐ詩歌によって語られる苦くも哀しいストーリーなのだから。即興の詩形にはデシマ(十行詩)、コプラとも呼ぶクアルテータ(四行詩)、セギディージャ、ロマンセ、そしてデシマの一種セステートなどがあるという。時代は移ろえど、マルティン・フィエロの人物像とは大草原パンパで19世紀に栄えた伝統の即興芸パジャーダを体現する、放浪牧童ガウチョのシンボルであり続けるのだろう。

 1968年アルゼンチン制作の映画『Martín Fierro』全編をYoutubeで観られるのだが、残念ながら歌のシーンの音声のズレがどうにも気になって……。代わりにご紹介したいのは、別の歌対決コントラプント白眉のシーン。制作年不詳だが、スペインrtveによるTVドラマシリーズ『Martín Fierro』内の名場面。ヒゲのミロンガ弾きが主人公マルティン・フィエロ。相手方は近年“アフロアルヘンティーノ最後のパジャドール”と認識されているそうで、この演者はベネズエラ人とのこと。

Payada de Martin Fierro (de la serie de rtve)

https://www.youtube.com/watch?v=6Cd50JfSBig

定義はともかく、巨匠アタウアルパ・ユパンキ(1908―1992)の弾き語りを“20世紀最高の吟遊詩人”と呼ぶことをためらう理由はない。20代の頃ユパンキの国内盤を聴き漁り、幸い1976年の来日公演とファンの集い(みたいな催し?)にも巡り合えたが……そも前世紀の録音物や放送媒体の尺には限界があるし、世界を旅した大物アーティストの演唱にどれほど自由な即興成分が含まれていたのか判らない。

ただ、2014年に帯・解説付きで日本国内盤として紹介された2000年作『こんばんは、同胞たちよ〜ライヴ1983(原題:Buenas noches, compatriotas…)』はお薦め。ユパンキの語りと朗誦入り、珍しい至芸が味わえる1983年マルデルプラタ、ラディオ・シティー劇場での公演を収録したアルバムだ。当然ながら、言葉を完全に理解し合える同胞=観客相手だからこそ成り立つ空気感なのだろうが。

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ユパンキを心から敬い、母国でのユパンキの葬儀にもっとも身近なところで立ち合った社会派のパジャドール、アルヘンティーノ・ルナ(1941―2011)。生粋のパジャドール・スタイルで国内外を旅し(1993年、パジャドールをこよなく愛した高野太郎さんの招きで来日)雄々しき美声で高い人気を誇ったアルヘンティーノ・ルナ。以下は2009年コスキン祭のステージ、当時19歳の若きパジャドール、ニコラス・メンブリアーニとの共演映像。

Argentino Luna y Nicolás Membriani en Cosquín

https://www.youtube.com/watch?v=omAvY2crHe0


◆ブラジルの即興芸人ヘペンチスタ

 即興混じりの吟詠を披露する芸人たちを、ポルトガルとブラジルでヘペンチスタ(レペンティスタ)repentistaと呼ぶ。彼らは口承文芸や、印字されたコルデルという大衆向けの冊子に基づく説話を広め歩いていたという。詩形は多種多様、主に内陸部ではヴィオラ(複弦ギター)弾き語りで歌われる。

北東部のヘペンチスタを特別にカントリアcantoriaと呼びならわし、民俗事典によれば他にも南部リオ・グランジ・ド・スール州ではトローヴァtrovaといい、ミナス・ジェライス州北部地域でジョガール・ヴェルソスjogar versos(言葉遊びの意)、中西部ではチラール・ヴェルソスtirar versos(前者とほぼ同義)と呼ぶ地域もあるそうだ。ちなみに文化圏が同じ南部リオ・グランジ・ド・スール州では、トローヴァの芸能者をトロヴァドール、またはアルゼンチンやウルグアイに並びパジャドールともいう。

 以下はプロとして活躍するエロマール、ジェラルド・アゼヴェード、ヴィタル・ファリアス、シャンガイ、4人の演唱を収めた懐かしいライヴ・アルバム。カントリアと呼ばれる北東部の、ノスタルジックな趣きを存分に味わっていただけるはず。

Cantoria 1 - Elomar, Geraldo Azevedo, Vital Farias e Xangai

https://www.youtube.com/watch?app=desktop&v=DJMmoWcsACk&t=0s

 もちろんサンバの中にも固定した歌詞以外に、即興の掛け合いを楽しむ場面は散見されるわけだが、ここで例に挙げたいのは再び北東部ノルデスチ。ペルナンブーコ州出身の名コンビ、カジュー&カスターニャの伝統芸! 人気TV番組出演時のパフォーマンスで、左側のカジューは2001年に37歳の若さで他界。彼らの存在は子供時代の録音物がレニーニのアルバムでコラージュされたのをきっかけに、1990年代ノルデスチ・ブームを通して脚光を浴びた。二人揃っての最後のパフォーマンス披露は、1999年のアブリル・プロ・ロックの大舞台だった。

 結果としてギリギリの1997年、目の前であっさりその天性の即興芸を拝めてしまったのだが……いかんせん独特のペルナンブーコ訛りと息を呑む早口の技は、さすがに稚拙な語力じゃほとんど聞き取れんかった。せっかく周囲の土地人から「日本から来たキミのことを織り込んでくれたんだよ」と言われたが(無理無理…涙)。

 なお、他のTV出演でのインタビューによれば「ノルデスチの即興芸のうち、私らみたいにパンデイロで演じる掛け合いをエンボラドーリスemboradoresという。一方でヴィオラによる演唱者をヘペンチスタと呼ぶ」とのこと。彼らコンビの得意とするのはココcocoの音楽スタイル。テーマの作者は別にいるものの、ほぼ即興芸らしい。えーっと……ごめんなさい、やっぱり中身はほとんど聞き取れまっしぇーん(乾いた笑い)。

Caju e castanha - o crente e o Cacheceiro sogra boa. Sogra ruim

https://www.youtube.com/watch?v=KS0L-KCI7AY



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http://elpop.jp/article/191144018.html




posted by eLPop at 13:05 | 佐藤由美のGO!アデントロ

渡海真知子×笹子重治“Joias da Mangueiraマンゲイラの宝石”

2024.02.27

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1月30日@中目黒・樂屋。リオの名門エスコーラ“マンゲイラ”にちなんだ厳選レパートリーを歌う、昨秋始まった通好みなライブ・シリーズ。渡海真知子Machiko Watarumiらしい柔らかくも気品あふれる誠実な演唱と、くつろいだ口調ながら見事ツボを押さえた楽曲紹介。随時サンバ&ショーロの豊かなストックの中から最良ドンピシャのフレーズを導き、惜しみなく繰り出していく重鎮ヴィオロニスタ笹子重治Shigeharu Sasago。サンバ魂くすぐられ、大いに心満たされた一夜だった。
当夜のセットリストは以下。

1a parte:
Verde e rosa (Sílvio César),
Rei vagabundo〜Mangueira me Chama〜Quero alegria (pot-pourri do Nelson Cavaquinho),
Quando o samba acabou(Noel Rosa),
Esculinha(Geraldo Pereira/ Arnaldo Passos),
Não quero mais amar a ninguém(Cartola),
Folhas secas (Nelson Cavaquinho/Guilherme de Brito),
Sei lá Mangueira (Paulinho da Viola/Hermínio Bello de Carvalho),
Cântico à natureza(Nelson Sargento/Alfredo Português/Jamelão)

▼カルトーラ代表曲のひとつ「もう誰も愛したくない」
Não Quero Mais Amar a Ninguém

https://youtu.be/o7yTb-x42eU

2a parte:
Piano na Mangueira(Antonio Carlos Jobim/Chico Buarque),
Estação derradeira(Chico Buarque),
Carta de poeta(Baden Powell/Paulo César Pinheiro),
Sabía de Mangueira(Benedito Lacerda/Eratóstenes Frazão),
Sala de recepção (Cartola),
As rosas não falam (Cartola),
A noite de nos dois(Shigeharu Sasago/Guilherme de Brito),
Exaltação à Mangueira(Enéas Brites da Silva /Aluízio Augusto da Costa)
Biz:Pranto de poeta (Nelson Cavaquinho/Guilherme de Brito)

▼シコ・ブアルキ作「終着駅」
Estação Derradeira

https://youtu.be/JZen3cK2cuE?si=37f_ROnNvyHIMOyh


つねに歌詞の意図を汲み、楽曲に関する知識と表現力を深めようと努力怠りない演者ならではの好パフォーマンス。2012年リリースのソロ・デビューアルバム『O Cantador〜うたいびと〜』来、折にふれ追いかけてきてよかった。発表当時、某誌に綴ったCD評のリード文、手前味噌ながら存外的確だった気が……「貴重!正統派サンバへの素敵な執着」。

今後“マンゲイラの宝石”シリーズでの全国行脚を切望する。そして次に控えるシリーズ第2弾のお題は、どうやら真知子さんの“ポルテーラへの愛着(仮)”で決まりか!?第3弾“ヴィラの誘惑”もいいと思うな〜。

当夜たまさか客席で隣り合わせたのが、リオのヴィラ・イザベル地区を目指し旅立つ直前の名パーカッショニストMASHUさん。日本=ブラジル合同チームとして2024年リオのカーニバル公式プログラムに参加したQuer Swingar Vem Pra Cáの打楽器リーダーだ。“ヴィラ愛”に満ちた隊長と思い出語りできて嬉しかったよ。

さらに今回快くステージ写真を提供してくれたのは、Quer Swingar…メンバーで先頃リオのパレードに参加してきたばかりの金沢元さん! サンバの英知と勇気に感謝あるのみ!!

 渡海真知子さんのオフィシャルサイト↓
スクリーンショット 2024-02-27 095812.png
https://www.watarumimachiko.com/

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posted by eLPop at 22:37 | 佐藤由美のGO!アデントロ

eLPop2023はこれだ『ケール・スウィンガール・ヴェン・プラ・カ、ブエノスアイレスのマリア』

2023.12.30


◆ケール・スウィンガール・ヴェン・プラ・カ

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(写真はJ-Waveサイトより https://www.j-wave.co.jp/blog/saude/carnaval2023/

おずおずと物事が蠢き始めていた2023年2月11日。啓蟄を前に這い出るムシの気分で「サウージ・サウダージ カルナヴァル」を観戦。リオでのストリートパレード経験ももつ、マシュー隊長率いるブロコ、Quer Swingar Vem Pra Cá(スイングしたけりゃ、こっちにおいで)チームの真正豪快バテリーア(※サンバ打楽器隊)アンサンブルの精緻さと迫力に、完全ノックアウト! 呆けたように笑いがこみ上げ、ついマスクずらしてビール…の杯数がかさみ、初コロナ感染のオマケまでついちまったのだが、今思い出すだに胸が震える。

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そういやこの会場、四半世紀ほど前にブラジル北東部バイーア発のチンバラーダ精鋭部隊を迎えた際も超満員。かなりヤバい酸欠状態で、かぶりつきおねーちゃんらの行状がとろけて怪しくなっておったげな。なかなか煙草に火がつかんかったことも忘れられん(※当時は場内で吸えた…)。いかなる時代にも“換気”は一番大事なんす。


◆Tango Querido主催「ブエノスアイレスのマリア」

総じて実り多きライブに遭遇できた一年だったと思うが、白眉は師走の舞台「ブエノスアイレスのマリア」12月15日@座・高円寺2! ライブ録音に刻まれた2021年12月初演版(2023年1月22日CD発売)、CD発売記念を祝し2023年5月に行われた再演。いずれもナマを見損ねてしまったので、今度こそと勇み駆けつける。

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1968年初演「ブエノスアイレスのマリア」は、アストル・ピアソラ作曲、オラシオ・フェレール作詞の有名な小オペラ。発表当時は興行的成功とは無縁だったが、「ジャンルを越えてロック等の音楽人たちが評価した…」と、初演時の“マリア役”歌手アメリータ・バルタールが来日中に語っていた。
異形の歴史的作品と真摯に向き合い、見事な集中力と情熱をもって舞台を作り上げたのがバイオリニストの柴田奈穂。すぐれたキャストたち渾身のパフォーマンス、後背に映る字幕訳詞(&訳詩)の的確さ等々、とにかくすべてにおいて完成度が高い。

百聞は一見に如かず! 当夜の公演アーカイブが2024年1月14日まで有料配信中。全訳のPDFダウンロードデータ特典付き視聴料3,000円。
https://maria-de-buenos-aires-2023.peatix.com/


また、ピアソラがスランプから脱却したきっかけとなった特異な当作品における楽曲の暗喩を、柴田菜穂さん自身が聖書からの引用を紐解きながら綴るFacebookの読み物は必見。作品の意味を知るための重要ヒントとなるはずなので、一読をお薦めしたい。
https://www.facebook.com/nahovn


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posted by eLPop at 19:37 | 佐藤由美のGO!アデントロ

ショーロクラブ最新オリジナル『Choro Club/Caleidoscópio』

2023.10.25

復活した円熟“長老”(※ショーロのスペイン語読みか?)トリオの最新CD。結成34年目、オリジナル作品集として12作目に当たる、初の自主制作アルバムだそうです。

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ええ、もちろん先行発売・期間限定の「メンバーそれぞれが保管していた超・貴重な未発表音源5曲」付き応援モノをゲット。さすがにこの境地は、他の誰にも真似できないでしょう。


posted by eLPop at 17:11 | 佐藤由美のGO!アデントロ