そんな出発点から、何度かスペインでのショーや豪華名な舞台も観て、ある程度は勉強もして歴史的な背景も含め理解を深めては来ましたが、この度の『SHOJI KOJIMA -FLAMENCO 2024 蒼茫』を観て涙が出たのです。やっぱりと言うか絶対というか、小島章司は他の何者とも比較し得ない唯一無二の踊り手で芸術家です。
寝不足だったため行きの地下鉄でうとうとしてしまい、なんだか頭がはっきりせず会場までの道をヨタヨタ歩く始末だったので、途中でコーヒーを飲みカフェインを摂取して臨んだ『SHOJI KOJIMA -FLAMENCO 2024 蒼茫』。ただただ圧倒されました。小島先生(長年こうお呼びしているので)の公演は、何度も拝見しておりますし、今までも素晴らしいものを見せていただきましたが、落涙したのは今回が初めてです。
お勧め映画: 『情熱の王国(EL REY DE TODO EL MUNDO)』2021年 劇映画の遺作 監督:カルロス・サウラ(Carlos Saura) 撮影:ヴィットリオ・ストラーロ(Vittorio Straro) 配給元:Action Inc. http://www.action-inc.co.jp/saura/# 公開:2024年6月1日 渋谷ユーロスペース 全国順次公開 http://www.eurospace.co.jp/ ※同時上映『壁は語る(WALLS CAN TALK)』2022年 ドキュメンタリ映画の遺作 名匠カルロス・サウラ監督が、2023年2月10日に91歳で亡くなりました。その遺作である劇映画『情熱の王国』とドキュメンタリ映画『壁は語る』が、配給元のAction Inc.のプロジェクト「VIVA SAURA!」で、2本一挙にという贅沢な形で公開されます。
『情熱の王国』は、ミュージカルを作り上げるためのミュージカルといった趣向の作品で、とにかくダンスシーンが圧倒的です。舞台はメキシコのグアダラハラで、演出家マヌエルが元妻の女優で振付師サラに協力を頼みます。舞台を作り上げるために若いダンサーのオーディションが始まり、才能あるイネスを核に、彼女を巡る甲乙付けがたい魅力的な若者ふたりなど、磨き上げられた美しい肉体が躍動する群舞シーンは圧巻です。さらに、イネスの父親のエピソードも絡み、物語はフィナーレに向かいます。撮影当時79歳だった、『暗殺の森』などのベルトリッチの諸作や『地獄の黙示録』を撮影しているヴィットリオ・ストラーロの見事なカメラワークも注目です。 さらに、特筆すべきは音楽です。映画の原題の『EL REY DE TODO EL MUNDO』は、メキシコを代表するシンガー・ソングライターのクコ・サンチェスのランチェーラの名曲「Fallaste Carazón」の歌詞から取られています。メキシコの歌う映画スター、ペドロ・インファンテが映画『La Vida No Vale Nada』(1955)の中で、酔っ払い演技でこの曲を歌うシーンが有名です。さらには、リラ・ダウンズの「La cumbia del mole」、ペレス・プラードの「Mambo No.5」、チャベーラ・バルガスの「No volveré」などが効果的に使われています。 サウンド・トラックは、若手のスペイン人音楽家アルフォンソ・ゴンサーレス・アギラールとメキシコのカルロス・リベラ・ゲーラが担当しています。オリジナル曲も素晴らしく、アルバムがほしくなりますよ。