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【こういう人が日本にもいるんです〜スペイン語と映画に生きるLa Doña Setsu】
【ペドロ・アルモドバルの映画と音楽】
【世紀の大傑作小説「2666」の著者、ロベルト・ボラーニョと音楽】
【私はいかにしてラテンにハマったのか?】

『2025年はこれだった:映画』(高橋めぐみ)

2025.12.31

観たもの-映画

『フランケンシュタイン(Frankenstein)』2025年
監督/脚本: ギジェルモ・デル・トロ(Guillermo del Toro)
原作:メアリー・シェリー著『Frankenstein: or The Modern Prometheus』(1818)
配給元:Netflix

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期待を大きく上回る美しい映画です。
ギジェルモ・デル・トロ(Guillermoの発音はギレルモではない)の『フランケンシュタイン』は今年観た中で最も印象に残りました。国の設定や登場人物の関係性に多少の違いはあるものの、原作にほぼ忠実なストーリー展開で、誰もが知っているようで実はちゃんと知らなかった、怪物とその生みの親の哀しい物語を綴ります。

北極の海で氷に閉じ込められたデンマーク海軍の探検船が、瀕死のヴィクター・フランケンシュタインを救助します。そこに現れたこの世のものとは思えない怪物がヴィクターを渡せと迫ってきます。一体これはどういうことなのか?

まずは、ヴィクターの視点から物語が始まります。それは、皆さまご存知の人造人間製造のお話ですが、複雑な要因と背景が丁寧に描かれます。

次のパートではなんと怪物の視点から物語が語られます。よくよく考えれば怪物は非常に気の毒な存在です。勝手にツギハギの人体を繋ぎ合わせ命を与えられたはいいけれど、自分は何者なのかもわからないのです。実は彼は高い知能を持っていて、次第に大した知識を得ていきます。その過程もうまく描かれます。

幸せな結末だって考え得るとは思いますが、それじゃあどうにも面白くありません。ヴィクターと怪物の間には大きな亀裂が生じ、物語は悲劇的な方向に転がります。

ある思惑からヴィクターに資金提供する武器商人のハーランダーを、クリストフ・ヴァルツが演じていますが、せっかくのヴァルツがあまり活かされていない気がしました。ここだけが残念なポイント。

怪物役のジェイコブ・エロルディ(196cmの長身)は、たいした美貌で、最高に美しい怪物を巧みに演じています。ヴィクター・フランケンシュタイン役はオスカー・アイザック、難しいであろう役をまさに熱演。綴りはOscar Isaacでグアテマラ生まれですが、ドキュメンタリを観たところ、現在はオスカーで正しいようです。
細部の凝り方が尋常じゃないレベルなのは予想通り。科学好きという設定の女性が着るドレスの柄とか凄い。
父と子の美しく哀しい狂気の物語に興味のある方はぜひご覧ください。

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posted by eLPop at 18:38 | 高橋めぐみのSOY PECADORA

『教皇選挙(Conclave)』

2025.06.14

観たもの-映画

『教皇選挙(Conclave)』2024年
監督:エドワード・ベルガー(Edward Berger)
脚本:ピーター・ストローハン(Peter Straughan)
原作:ロバート・ハリス(Robert Harris)著『Conclave』(2016)
配給元:キノフィルムズ

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 実は、今回はNetflixで配信されているアルゼンチンのドラマ『エル・エテルナウタ(El Eternauta)』について書こうとしたのですが、これは生半可な知識と心構えで挑んではいけないことに気づきました。これを書くには映画『アルゼンチン1985〜歴史を変えた裁判(Argentina, 1985)』にも触れなければならないし、なかなかの覚悟が必要です。

 ひとまず第一シーズンが終了し、新シーズン配信も決定ということなので、改めて紹介したいと思います。

 そこで、というわけではないのですが、前教皇のフランシスコが亡くなったこともあり、空前のヒットとなっている『教皇選挙(Conclave)』を紹介します。

 アルゼンチン出身のフランシスコの目覚ましいリベラル路線の根底には、上記のアルゼンチンの歴史が無関係ではないと言われています。そのことも含め書きたい部分もありますが、改めてにします。

 映画の原作は2016年ですし、完成もフランシスコの存命中ですので、内容とはまったく関係ありませんが、教皇が亡くなったらこうなるという過程が丁寧にわかりやすく描かれていきます。カトリックのど真ん中で活動されてきた枢機卿でも、詳しい手順などは知るよしもないようで、日本からコンクラーベ(実際の教皇選出のシステムについてはこう表記します)に参加した枢機卿が、この映画を観て「参考になりました」とニュースで言っていたことが印象的です。

 さて、映画では、教皇が心臓発作で急逝し、英国出身のローレンス首席枢機卿(レイフ・ファインズ)がリーダーとなり後任を選出する準備を進めます。招集された枢機卿たちの内、有力候補は、改革派のアメリカ出身のベリーニ枢機卿(スタンリー・トゥッチ)、保守派のナイジェリア出身のアデイエミ枢機卿(ルシアン・ムサマティ)、カナダ出身のトランブレ枢機卿(ジョン・リスゴー)、がちがちの伝統主義者でイタリア出身のテデスコ枢機卿(セルジオ・カステリット)の4人でした。観ている方も、この中から選ばれるであろうと思っているところに、前教皇によって任命されたばかりのカブールの大司教であるメキシコ出身のベニテス枢機卿(カルロス・ディエス)がぎりぎりで到着します。その時点で、「お、この人が狂言回しか?」と誰しも思う筋書きです。

 淡々と進められる手続きの中、それぞれの思惑や野望がうごめき、ひとりまたひとりと候補が外れていきます。さらに物騒な事件も起きて物語が動きます。

 果たして誰が新教皇になるのか?

 美しいというよりも荘厳で重厚なバチカンの描写、実力派の俳優たちの名演、サスペンスと盛りだくさんな娯楽映画です。
 
 脚本は我が偏愛映画の『裏切りのサーカス(Tinker Tailor Soldier Spy)』(2011)のピーター・ストローハンですから、面白くないわけはないのです。女性はごくわずかしか登場せず、ほぼ中高年の男性しか出て来ないとはいえ。

 絶対に結末を知らないで観た方がいいです。

posted by eLPop at 01:29 | 高橋めぐみのSOY PECADORA

2024年はこれだった!小島章司、ペドロ・パラモ

2024.12.31

2024年に心を揺さぶられたり惑わされたりしたもの

観たもの-舞台:
『SHOJI KOJIMA -FLAMENCO 2024 蒼茫』
日時:2024年11月20日、21日
会場:銀座ブロッサム中央会館
小島章司フラメンコ舞踊団https://www.shojikojima.com/

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 フラメンコとの関わりは、初めて買ったレコード「星のフラメンコ」を除けば、今を去ること30年ほど前に、マドリードの友人に連れられて行った、入り口のドアの小さな窓で何者か確認されてからやっと入れる秘密めいた場所で観た、ギターとパルマ(手拍子)とかすかな歌が最初でした。その時の出演者たちはプロなのかどうかもわからず、ただ「上手い人」と呼ばれていました。ショーを見せるタブラオではなく、ダンサーもいない、まさにディープなアフィシオナード(熱狂的な愛好家)しか来られないところでした。

 そんな出発点から、何度かスペインでのショーや豪華名な舞台も観て、ある程度は勉強もして歴史的な背景も含め理解を深めては来ましたが、この度の『SHOJI KOJIMA -FLAMENCO 2024 蒼茫』を観て涙が出たのです。やっぱりと言うか絶対というか、小島章司は他の何者とも比較し得ない唯一無二の踊り手で芸術家です。

 寝不足だったため行きの地下鉄でうとうとしてしまい、なんだか頭がはっきりせず会場までの道をヨタヨタ歩く始末だったので、途中でコーヒーを飲みカフェインを摂取して臨んだ『SHOJI KOJIMA -FLAMENCO 2024 蒼茫』。ただただ圧倒されました。小島先生(長年こうお呼びしているので)の公演は、何度も拝見しておりますし、今までも素晴らしいものを見せていただきましたが、落涙したのは今回が初めてです。

 小島先生の公演で、いつも言えることは、ミュージシャンが本当に素晴らしいということ。踊ることに音楽は欠かせないというだけでなく、フラメンコの奥底にある踊り手と音楽家の戦いにも似た共謀が、どれほど重要かを身に染みて感じられるのです。今回もチクエロ御大のギターを軸に、息子ディエゴ(ギター)、マルタ・ロマ(チェロ)、カルロス・カノ(ヴァイオリン)、ハコボ・サンチェス(パーカッション)と第一線で活躍する人気と実力を兼ね備えたメンバーに、カンテ(歌)はお馴染みのエル・ロンドロにダビ・ラゴスと盤石でした。

舞踊団の精鋭たちによる見事なバイレとのコンビネーションだけでなく、音楽と歌をじっくり聞かせるプログラムもあり、一瞬も目を離すことが出来ない舞台は、もはや言葉で言い表すことは難しいレベルに到達していました。

 そして、小島先生のバイレにはため息すら出ない。一挙手一投足を見逃さずに凝視してしまいました。多幸感とか感動とかいう簡単なものではない、感情の渦にぐるぐる目が回りました。

 悪戯に馬齢を重ね、最近は何を観てもあまり心を揺さぶられることもないのですが、帰り道も頭がぼうっとしたままで、デパ地下で散財してしまいましたとさ。


観たもの-映画
『ペドロ・パラモ(Pedro Páramo)』2024年
監督:ロドリゴ・プリエト(Rodrigo Prieto)
脚本:マテオ・ヒル(Mateo Gil)
原作:フアン・ルルフォ(Juan Rulfo)著『ペドロ・パラモ(Pedro Páramo)』(1955)
配給元:Netflix

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 今年(2024年)は、ガブリエル・ガルシア=マルケスの『百年の孤独』が遂にというか何というか、文庫化したことで売れに売れ、パソコンを持っていない人がWindows 95を買ってしまった時のような盛り上がりを見せました。さらには、Netflixで映像化されるという大事件も起き、嬉しいような不安な様な気持ちになったのでした。

 そのNetflixで一足お先に映画化されたのが、この『ペドロ・パラモ』です。小説版を読んだものとしては、あの幻想的で謎多き物語を映像化?と大いに興味をそそられました。

 あらすじは、母の遺言で父ペドロ・パラモを探しに行くフアンが、迷宮のような不思議な町コマラに行くという物語ですが、何が現実で何が幻想なのか断片的で、時間軸もばらけたような展開で、読むものはフアン同様にすっかり翻弄されます。

 正直、小説よりも映画の方がわかりやすかったです。フアンの話(現在?)は、荒廃した町の暗い闇のような雰囲気なのに対して、過去であるペドロ・パラモのエピソードは、活気があり色鮮やかです。そして、どちらも魅力的です。

 内容はあまり覚えていなかったのですが、ラストにショックを受けたことだけは覚えていて、今回もまたショックを受けました。

 監督のロドリゴ・プリエトは、撮影監督として、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥと長く仕事をし、ハリウッドの有名作品にも名を連ねている才人です。フアンを演じるのは、テノチ・ウエルタ、ペドロ・パラモを売れっ子のマヌエル・ガルシア=ルルフォが演じます。不思議な話なのに、俳優たちの存在感がずっしりしていて、妙なリアリティがあり最後まで楽しめました。

 もちろん、音楽も間違いなく素晴らしい。一度聞いたら忘れられない曲をご紹介しておきますね。Cardencheros de Sapiorizの「La Noche Llegará」です。


https://m.youtube.com/watch?v=EMk6INn0aLo
タグ:小島章司
posted by eLPop at 12:59 | 高橋めぐみのSOY PECADORA

スペイン映画界の名匠カルロス・サウラ監督の遺作、2作品

2024.05.30

お勧め映画:
『情熱の王国(EL REY DE TODO EL MUNDO)』2021年 劇映画の遺作
監督:カルロス・サウラ(Carlos Saura)
撮影:ヴィットリオ・ストラーロ(Vittorio Straro)
配給元:Action Inc.
http://www.action-inc.co.jp/saura/#
公開:2024年6月1日 渋谷ユーロスペース 全国順次公開
http://www.eurospace.co.jp/
※同時上映『壁は語る(WALLS CAN TALK)』2022年 ドキュメンタリ映画の遺作
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 名匠カルロス・サウラ監督が、2023年2月10日に91歳で亡くなりました。その遺作である劇映画『情熱の王国』とドキュメンタリ映画『壁は語る』が、配給元のAction Inc.のプロジェクト「VIVA SAURA!」で、2本一挙にという贅沢な形で公開されます。

 その生涯で多くの劇映画やドキュメンタリ作品を発表してきたサウラ監督ですが、日本で最初に公開された映画は『カルメン』(1983年)でした。メリメの原作小説とビゼーのオペラをベースに、主役も務めたバイラオール(フラメンコダンサー)のアントニオ・ガデスとタッグを組んだ傑作です。むせかえるような濃厚なフラメンコのダンスと音楽に彩られていて、パコ・デ・ルシアが音楽を担当し、自身もギタリストのパコ役で出演しています。続いて公開されたのは、『血の婚礼』(1981年、日本公開は1985年)で、フェデリコ・ガルシア・ロルカが実際に起きた事件を元に執筆したといわれている戯曲を、『カルメン』に先駆けて、アントニオ・ガデスが演目としていた作品を見事に映画化しました。その後、先頃新作の『瞳をとじて』が公開されたビクトル・エリセ監督の『ミツバチのささやき』(1972年)で注目されたアナ・トレントを主役に据えた『カラスの飼育』(1975年、日本公開は1987年)も公開されました。
 しかしながら、日本における最近の公開数は満足のいくものではなく、今回の2作の公開もAction Inc.代表の比嘉氏が「きっと、日本で公開されるに違いない!という思惑が外れ、ならば、せめて追悼のために公開せねば、と思った」ことがきっかけとなったのでした。

 『情熱の王国』は、ミュージカルを作り上げるためのミュージカルといった趣向の作品で、とにかくダンスシーンが圧倒的です。舞台はメキシコのグアダラハラで、演出家マヌエルが元妻の女優で振付師サラに協力を頼みます。舞台を作り上げるために若いダンサーのオーディションが始まり、才能あるイネスを核に、彼女を巡る甲乙付けがたい魅力的な若者ふたりなど、磨き上げられた美しい肉体が躍動する群舞シーンは圧巻です。さらに、イネスの父親のエピソードも絡み、物語はフィナーレに向かいます。撮影当時79歳だった、『暗殺の森』などのベルトリッチの諸作や『地獄の黙示録』を撮影しているヴィットリオ・ストラーロの見事なカメラワークも注目です。
 さらに、特筆すべきは音楽です。映画の原題の『EL REY DE TODO EL MUNDO』は、メキシコを代表するシンガー・ソングライターのクコ・サンチェスのランチェーラの名曲「Fallaste Carazón」の歌詞から取られています。メキシコの歌う映画スター、ペドロ・インファンテが映画『La Vida No Vale Nada』(1955)の中で、酔っ払い演技でこの曲を歌うシーンが有名です。さらには、リラ・ダウンズの「La cumbia del mole」、ペレス・プラードの「Mambo No.5」、チャベーラ・バルガスの「No volveré」などが効果的に使われています。
 サウンド・トラックは、若手のスペイン人音楽家アルフォンソ・ゴンサーレス・アギラールとメキシコのカルロス・リベラ・ゲーラが担当しています。オリジナル曲も素晴らしく、アルバムがほしくなりますよ。

 『壁は語る』はサウラ監督自ら出演し、アルタミラ洞窟から現代のグラフィティまで、芸術家のみならず、著名な思想家やグラフィティ・アーティストと交流し、旅し、壁と芸術の関係を探る作品です。
 
 いずれも映像美が決め手ですので、ぜひ劇場でご覧いただきたい作品です!
posted by eLPop at 18:23 | 高橋めぐみのSOY PECADORA

お勧め映画『革命する大地』4/27〜公開中

2024.04.29

お勧め映画:『革命する大地(La revolución y la tierra)』2019年
監督:ゴンサロ・ベナベンテ・セコ(Gonzalo Benavente Secco)
配給元:ブエナワイカ
https://www.buenawayka.info/re-tierra
公開:2024年4月27日 新宿K's cinema 他各地で順次公開
https://www.ks-cinema.com/movie/la-revolucion/
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 カリブ中南米の「革命」といえば、まず思い浮かぶのはメキシコ革命(1910-1917)とキューバ革命(1959年)でしょうか。キューバ革命「成功」の衝撃はわたしたちの想像をはるかに超えたものだったのです。それは時代を超えて今も人々の間に根強く残っています。
 本作はペルーで起きた「革命」を既存の映画やニュースフィルムを元に、主要な関係者に取材したドキュメンタリです。ある程度、ペルーの歴史を知っている人でも驚きの連続は必至でしょう。多少なりともペルーに関わってきたわたしもまったく知らなかった歴史を改めて知ることが出来ました。
 1968年、フアン・ベラスコ・アルバラード将軍による軍部革命政府が樹立され、ペルー革命が推し進められることになります。その最大の政策は、翌1969年に公布される農地改革法です。アシエンダ制度に代表される植民者による大規模農園の経営は、労働力としての先住民や農民たちに過酷な条件での労役を強いるものでした。当然ながら土地と市民権を巡る闘争が起きました。そんな社会闘争のさなかの農地改革法は、その社会に大きな変革もたらします。ちなみにメキシコ革命もキューバ革命も政策の主軸のひとつは農地改革でした。
 先住民を半奴隷状態から解放したといえるベラスコ大統領は英雄にしか見えません。しかし、ベラスコが志し半ばで亡くなり、農地改革後のペルーはテロによる激しい暴力の時代を経ていきます。そのため、ベラスコは地主寡頭制の解体、崩壊に導いた独裁者という見方もあります。
 そして、その評価の結論は未だ出ていません。

 しばらく前にリマを訪問した際に、ピサロ(インカ帝国を征服した軍人)の副官の邸宅を訪問しました。16世紀から続くという大金持ちの大邸宅で一部が公開されているのですが、他の部分は現在も一族の住居として使われているそうです。中にはその一族の現在の集合写真が飾られていました。それは開いた口がふさがらないほどの、スペイン系にすら見えないヨーロッパ系の人のみの一族で、そのときの嫌な気持ちをこの映画を観て強く思い出しました。
 歴史を解説する形でモザイクのように散りばめられた映画の断片と農民指導者、社会学者、映画監督、元大統領、作家、起業家などの生の声が織りなす饒舌なドキュメンタリは、どちらかの立場ではなく多角的な視点で観てほしい傑作です。
 時代を捉えた音楽も素晴らしいということを付け加えておきます。
posted by eLPop at 16:08 | 高橋めぐみのSOY PECADORA