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複数形の「トロマタ」

2014.08.01

 考えてみれば、まだアフロペルー音楽がっつり、という記事は書いていなかったなぁ、ということで、今日はアフロペルー音楽で段違いに有名である名曲「トロマタ」について書いてみたい。「トロ・マタ」つまり「牛殺し」とかなり物騒なタイトルが付いたこの曲は、なかなかどうして数多くの魅力と謎に満ちた一曲である。
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posted by eLPop at 17:37 | 水口良樹のペルー四方山がたり

ペルーで活躍する日系人音楽家たちの肖像(4) 歌手セサル・イチカワとロス・ドルトンスの栄光

2014.07.08

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 少し間が開いてしまったが、ペルーで活躍している日系人音楽家たちを紹介するこのコーナー、今回は日本ではまったく知られていないペルーのロックの草創期に活躍し、中産階級にロックを広め、今なおムシカ・ロマンティカの大御所として人気の歌手セサル・イチカワと彼が活躍したバンド、ロス・ドルトンスを紹介したい。

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バリチャによせて

2014.06.02

 それぞれの地方や町を代表するような曲というものがある。時代時代でそれらは移り変わるものでもあるけれど、故郷の郷愁などと共に長く人々の心に生き続ける曲には確かにいい曲が多いように思う。
 ペルーのアンデス地方でそういった曲を考えると、アヤクーチョならワイノの名曲「さらば、アヤクーチョの町(Adiós pueblo de Ayacucho)」、ティティカカ湖畔の町プーノならば、マリネラ・プネーニャの名曲「湖の町(Ciudad de lago)」だろうか。そしてインカの都であったクスコから選ぶならやっぱり「バリチャ(Valicha)」ではないかと思う。
 アヤクーチョやプーノを代表する曲として挙げたものは、ともにいわば故郷讃歌に分類できる曲である。これにたいして、クスコは実在の女性、バリチャに捧げられた恋の歌である。この非常に個人的なはずの恋の歌はクスコの人々に愛され、クスコを代表する曲として愛されるようになった。そればかりか、その女性、バリチャことバレリアナ・ウィルカ・コンドリさんの誕生日はクスコの町の人々の知るところとなり、毎年盛大に祝われ続けた。そんなバリチャが今年5月18日についに亡くなったということをペルーのネットニュースで知った。亡くなったのか、という思いと、まだ生きていたのか!という驚きが交錯した。彼女は享年103歳であった。


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知られざる「コンドルは飛んでいく」

2014.05.06

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 ペルーの音楽でどの曲が一番有名か、という問いは、もはや問題とも言えないほど答えが明らかである。世界的にもっとも知られたペルーの曲といえば、間違いなく「コンドルは飛んでいく」一択である。
 1970年にサイモン&ガーファンクルが英語の歌詞を書き下ろしてカバーして大ヒットとなって以降、ペルーのみならずアンデス地域を象徴する曲として「コンドル〜」は人々に愛され続けてきた。サイモン&ガーファンクル以降も、さまざまな音楽家たちによって世界各国で演奏され続けてきた「コンドル〜」であるが、その背景については全くと言ってよいほど知られていない。ちょうど昨年2013年は、「コンドルは飛んでいく」誕生100周年の節目となった年であり、ペルーでも「コンドル〜」関連イベントなどが開かれた。というわけで、今回はこの「コンドルは飛んでいく」にまつわる四方山話をしてみたいと思う。

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ペルーで活躍する日系人音楽家たちの肖像(3) 歌手プリンセシータ・デ・ユンガイ:アンヘリカ・ハラダ・バスケス

2014.04.14

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 今回ご紹介するのは、ペルーの北部アンカシュ県に位置するユンガイに生まれた日系人歌手、アンヘリカ・ハラダ・バスケスさんだ。といっても、ペルー人にこの名前を言ってもピンと来る人は少ない。ところが彼女の芸名、プリンセシータ・デ・ユンガイ(ユンガイの歌姫)をあげると、誰もがああ彼女か、と大抵の人は知っている顔になる。彼女はペルーのアンデス音楽を代表する、忘れてはならない大歌手の一人なのだ。

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