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【チェオ・フェリシアーノ追悼:熱狂のジョー・クーバ・セクステット】 2014.05.19
【セレーナの誕生日に…】2014.04.17
【セルヒオ・ジョージ・インタヴュー】
【ラロ・ロドリゲス!】 2014.03.14
【「サルサ・ジャイアンツ」NORAインタビュー】
【キックオフ・パーティの選曲リストです!】2014.02.24
【朝から泣けるぜ】2014.02.13

ジョー・バターンの最新録音

2023.05.26

1942年11月15日生まれだから現在80歳、“キング・オヴ・ラテン・ソウル”ことジョー・バターンの最新録音が登場した!

シングル2枚組セットで、収録曲は「So Fine」「Mom & Dad」「Mestizo」「Time After Time」の4曲。

「So Fine」はデビュー・アルバム『Gypsy Woman』に収録、「Mom & Dad」はジョーが率いるラテン・ディスコ・プロジェクト=LASO(ラソ)の唯一のアルバム『SAME』から(この中でのヴォーカルはジョセリン・ブラウン)。「Mestizo」は80年のアルバム『Mestizo』から。そして「Time After Time」はジャズ・スタンダード。

これを、イーストLAのオルケスタ・レネ(Orquesta Rene)をバックに歌う。

So Fine

https://www.youtube.com/watch?v=GlPUgkUqDVc


Mom & Dad

https://www.youtube.com/watch?v=iCrARwgN9WM
Mom & Dad

どれも、まさにいまを生きるジョーならではの音になっているのが素晴らしいが、特に、♪ラティーノ、タイノ(タイノ族)、チカーノ、クバーノ、ドミニカーノ、アルヘンティーノ、コロンビアーノ、モレーノ(褐色)、ベネズエラ、ニカラグア、プエルトリコ、モレーノ・・・と、サビで繰り返される「Mestizo」はタイトル通り混血賛歌。自らもアフロ・フィリピーノという出自でニューヨークのハーレムに生まれた彼のアイデンティティの表明であり、ラテン音楽さらには音楽の本質を突いた傑作だと思う。


ディスコ全盛時代の当時のミュージック・ヴィデオもかなりイケてるが、

Joe Bataan - Mestizo

https://www.youtube.com/watch?v=JyB9pFO1CQ4

今回のヴァージョンは、チャチャチャをベースにしたクールなテイスト。だが、相変わらず爆発的な情熱がほとばしる熱いヴォーカルにグッと来てしまう。

Mestizo

https://www.youtube.com/watch?v=2jKY8c7ypFs
Mestizo

コロナも明けて精力的にライブ活動を行っているジョー・バターン。
また、日本でその雄姿を見たいものです。

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posted by eLPop at 19:01 | 岡本郁生のラテン横丁

フアンパリートスチノス

2023.04.03



ちょっと前にYouTubeでたまたま遭遇したのが、メキシコのバンド、Juanpalitoschinos(フアンパリートスチノス)「Una Vez Más」

メチャクチャ古めかしい作りのMVがまず印象的で、キャッチーでポップな曲調もなかなか。この血圧が低い感じ(?)が、世界的にこのあたりの世代の共通項なのかな?という気もして。日本のシティ・ポップに影響を受けているというのも、確かにね・・・という感じです。

Juanpalitoschinos - Una Vez Más

https://www.youtube.com/watch?v=SmnzdvHpMLQ

5人組バンドなのかと思ったが正式には男女デュオらしく、1年前のスタジオライブ映像を見てみるとバックのメンバーはぜんぜん違うので、「Una Vez Más」のYouTube映像に出ているのはおそらく役者なんでしょう。

Juanpalitoschinos "Lo que tú me das"

https://www.youtube.com/watch?v=LTbnE5yp6nU

で、2〜3年前のPVを見てみると・・・

Juanpalitoschinos - Lo que tú me das

https://www.youtube.com/watch?v=dgh7S0AsV3o

Juanpalitoschinos - Bellavista 130

https://www.youtube.com/watch?v=4LEJBT5Q6m8

そこそこの爽やかポップスで、Presuntos Implicados(プレスントス・インプリカドス)なんかを思わせるサウンドだが、やっぱりこの「Una Vez Más」ほどのインパクトはない。

聞きながら、ベネズエラのLos Amigos Invisibles(ロス・アミゴス・インビシブレス)を思い出してたんですが、この路線をどんどん進めて、もうちょっとジメっとしてエグイ感じが出てくるとさらに面白くなるのでは?なんて思っています。

Los Amigos Invisibles – Sexy

https://www.youtube.com/watch?v=WqF-RXh-06M


「2月はこれだ」目次に戻る
http://elpop.jp/article/190261244.html



posted by eLPop at 13:23 | 岡本郁生のラテン横丁

マンハッタン最古のレコード店<レコード・マート>閉店に寄せて

2020.06.15

 コロナ禍の中でさまざまな店舗やライヴ・ハウスなどが休業/廃業する中、6月10日には、ニューヨークの老舗レコード店<レコード・マート(Record Mart)>が閉店するというニュースが飛び込んできた。

「1958年にジェシー・モスコウィツとボブ・スタックが創業したマンハッタン最古のレコード店、レコード・マートは、62年間に渡って、ニューヨーカーのみならず世界中の人々にサービスを提供してきました。しかしこのパンデミックの影響で、再オープンすることを断念せざるを得ないことをお伝えするのは深い悲しみにたえません。(後略)
レコード・マート ルー・モスコウィツ」
と書かれた店頭のペライチの張り紙が切ない……。

 今後も電話オーダーやネット通販は続けるようだが、筆者自身もたいへんお世話になったレコード店であり、大きな衝撃を受けた。この状況下でやむを得ないとはいえ、ひとつの時代の終わりを感じてしまう出来事である。

 2011年には、このレコード・マートが主宰するモントゥーノ・レーベルにちなんだ2枚組CD『Subway Salsa:The Montuno Records Story』がリリースされた。その際に月刊『LATINA』に掲載した記事(2012年4月号)に加筆・修正のうえ、以下アップロードいたします。

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posted by eLPop at 00:50 | 岡本郁生のラテン横丁

OCEANAインタビュー<後編>

2019.01.26

OCEANAの4人とのインタヴュー、後編です。アルバム『OCEANATION』について、うかがっております。
(2018年11月8日・渋谷にて)

「OCEANA 春の陣」
2019年4月26日(金)
@六本木C*LAPS (チケット発売中!)
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posted by eLPop at 11:59 | 岡本郁生のラテン横丁

OCEANAインタビュー<前編>

2019.01.20

 オルケスタ・デ・ラ・ルスのNORAの活動が活発だ。昨年夏には自伝『人生、60歳まではリハーサル』を刊行。デラルスとしては、結成35周年の今年に向けて着々とライヴやアルバム・リリースを準備中と聞く。そして、これと同時並行で始動したのが、OCEANA(オセアナ)という、女性4人によるラテン・ファンク・バンドである。

 このOCEANAの母体は、90年代前半にメジャーでも活躍したレディース・サルサ・バンドのChica Boom(チカブーン)だ。

 メンバーはNORAのほか、NORIKO(ピアノ)、KAORU (ベース)、小野かほり(パーカッション)。現在はここに臼井かつみ(ドラムス)も加わり5人組となっている。2017年12月にデビュー・ライヴを成功させ、ファースト・シングル「OCEANA」(日本語&スペイン語ヴァージョン)を配信スタート。昨年11月には初のミニ・アルバム『OCEANATION』をリリースするとともに、11/9(金)10(土)、六本木クラップスにて「ミニ・アルバム先行発売記念LIVE」を敢行、幅広い音楽性を感じさせる力強く魅力たっぷりのライヴを見せてくれた。
oceanation.jpg OCEANA逕サ蜒・IMG_4061.JPG
 そのライヴに先駆けて、メンバー4人(臼井はこのライヴ後に加入決定)に集まっていただき、いろいろとお話をうかがった。
(2018年11月8日・渋谷にて)
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posted by eLPop at 18:01 | 岡本郁生のラテン横丁