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<eLPopトークライブ>レゲトンのいま(書き起し/後編)@Li-Po

2019.06.17

先日3/30(土)2019に渋谷Li-Poにて行なった『レゲトンのいま』の書き起こしの後半です。
話し手は岡本郁生と伊藤嘉章。
レゲトンの黎明期にプエルトリコに居住していた伊藤と、同じころラテンシーンの変化に着目していた岡本が、当時の話からいまのレゲトンまで駆け抜けました! お楽しみください!
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<el Pop> Talk & DJ「Reggaetónのいま」〜後編〜
(前編より続く)

♪ ?/

O これは割となんかレゲトンっぽくないですか?

I レゲトンっぽいですねぇ(体をゆらす)

O ねぇ、90年代後半になってくるとねぇ。

I そうですねぇ、すごいはっきりしてますよねぇ。あの懐かしい感じ。

O 懐かしい感じね(笑)

I ええ、ちょうど僕がいた頃に固まってきた音の中のひとつって感じで、あの〜なんというか〜(からだを揺らし続ける)

O 伊藤さん、そんな隅に行かないで、もうちょっとこっちで(笑)

【会場】 (笑)

I すいません、つい踊りたくなっちゃうんで(笑)

IMG_E8098.JPG

 いやいや、真ん中でやってくださいよ。

 いや、ちょっと恥ずかしいから(笑) あの〜この辺が、僕のレゲトンの原体験なんで。よく遊びに行ってですね、夜中残業終わった後で行くわけです。そうすっと、セクシーなお姉ちゃんたちがいて、とにかくそういう感じで、ギラギラしてたんですね、若者たちが、いろんな意味で。で、そこがすごかった。

 伊藤さんもギラギラしてたんですか?(笑)

I いや、もう、枯れてました、ジャパニーズは(笑)

 ちょっと、何言ってるのかわかんない(笑)

【会場】 (笑)

I すいません(笑)で、その頃は本当はとても危ない頃だったんです。94年〜95年っていうのは。プエルトリコはアメリカの一部なんですけども、全米の犯罪統計みたいな数値だとサン・フアンって都市はNYとかシカゴとか、いろんなとこを抜いて、なんとナンバー2!の犯罪発生率という。

 94年?

I 95年。で、プエルトリコを州のひとつとして見ても、トップ5に入るくらい、とにかくドラッグ・ディールですね。なので、そんなとこ(レゲトンのライブ)行くと、当然売りに来るんですね。僕が行くと、東洋人/チャイニーズって思われて、「Ah Chino, ¿Qué tál?」とか言いながらですね、すっと出してくるわけですよ、いきなり!

O それ、何を出してくるんですか?白いやつ?じゃなくて?

 クラックですね。クラックってコカインを生成したやつですけども。それを、すっと下の方で手にもって見せてですね。頂きたいなら、うん、って言えばすぐ貰えるんですけども、そりゃ貰うわけにいかない。

O 貰うって、まぁ、払うんですよね、お金?

 払います。払わないと、いきなりドンってやられちゃうかもで、払うんですけど、あ、頂いてないですよ。とにかく、そういう世界に遊びに行ってたわけです。

 因みに、それは、おいくらぐらいなんですか?


I ジャパニーズ値段と地元値段と、違うんで、ジャパニーズ値段だと、なんというか、パッケージというか、お薬がひとつ包まれてるのあるじゃないですか、あれがふたつくらい入って、20ドルくらい取られちゃうんですよね。だから、10ドルか、ひとつね。だけど地元の人はね、全然、3分の1くらいかな?

O 500円、くらい? まぁ、感覚としては。

 ひとつありゃ、一発決めりゃあ、ねぇ、

【会場】 (笑)

 いや、決めてないですよ、決めてないですよ!(笑)
と、いうことでですね(笑)そういう中での音楽なんで、とても偏見が強くてですね。当時、表はサルサ、ですね。マーク・アンソニーとかね。

O そうですね、94・95年。ちょうど、マーク・アンソニー、インディア、

 そして、その間をやるのは、まぁ、う〜ん、DLGぐらいですかね。

DLGね、95・96年ですよね。


DLG (Dark Latin Groove) - No Morirá

 DLGはヒップホップとつなぐぐらいでしたけど。レゲトンっていうのは、レコード屋行っても表になかなか出なくなって。93年に禁止令が出た後はですね。で、95年くらいから、CDの形で出て来てたんだけど、どこのCD屋にもあるってわけじゃなかったですね。特定のCD屋。

O 危ないCD屋? 危ない地域の。

 下町のって感じですね。いわゆる大ショッピングモールみたいなところには置いてないんだけど、街中のとこには置いてある感じだったですね。でも、それがだんだん金になるっていう風になってメジャーへ。

 ドラッグが?

I いや、そうじゃなくて(笑) CDが!(笑)儲かるっていう風に、レコードメジャーが思ったんでしょうね。BMGとか、SONYとかがね。

 ああ〜、そうですよね。

 で、それから、まぁ、段々メジャーになってきたと。

O 当時、伊藤さんが見てて、アンダーグラウンドから、段々出てきたぞ…みたいな感じ、「あ、これは!」って感じる人たちは、いたんですか?

 そうですねぇ、やっぱDaddy Yankeeって華があったです。


LAYERO LIVE - DADDY YANKEE "WINCHESTA YANKEE"

なんでしょうかね。こういう言い方よくないんですけど、プエルトリコは割と人種的偏見はないって言われてるんですが、でも黒人が差別されるのはあるわけです。そんな中で昔から、「あ〜、黒人だ〜」とか(差別的なこと)いうとですね、「じゃあ、お前のじいちゃん連れてきてみなよ」っていう言い方があるんですが。それは何かっていうと、やっぱり3代くらして混じる、色が消えちゃったりするわけです、だけど(差別した白いやつの)おじいさんをみてみたら真っ黒じゃないか、っていうね、お前そういう差別的な事言えんのかよ、っていうね。そういう言い方があるから、出来るだけディスクリミネーションがないようにしようっていう意識はあるんです。

とか言いながらですね、やっぱり、差別感はありまして、で、ミュージック・ビデオとか見るとですね、白い人が多いわけですよね。ムラータとか言ったりする、そういう褐色な感じの人はいるわけです。プエルトリカンはもともとキューバなんかに比べると、黒い人が少ないんですね。島が小さくて、歴史的にサトウキビ農園が小さかったもんですから、大規模農園はキューバやなんかに行っちゃって、黒人の労働力導入が相対的に少ない。とはいえ、いるわけですよね。で、そういうラッパーっていうかですね、アンダーグラウンドのミュージックやってる中でも、やっぱ白い方が、ちやほやされるっていうところもありまして、でDaddy Yankee君っていうのはですね、あ、これ当時の雑誌なんですけども。

 これは、何年ぐらい?

 これは2000年越えてると思います。当時から、とても可愛い感じの顔してるんで人気が高くて。それとすごい早口上手いんです。それで当時のライブのこと思い出すと、彼多分気が強いと思うんですが、あの、ティラエラって言ってですね、二人のラッパーが、言い合いして早口もあって打ち負かす、っていうのがあるんですけれども、彼、よく勝ってましたね。

O そうですか!

 ええ、だからやっぱりそのへん、実力もありで。そのティラエラをやるっちゅうのは、やっぱりレゲエじゃないんですね、レゲトン的。ダンスホールでもありますが、やっぱヒップホップのスピード感の伝統と、あとは、元々カリブの、そのボンバ系の伝統の中に、デクラマと言ってですね、言葉を喋る部分があるのと、音楽でもプエルトリコは、ヒバロっていう音楽がありまして、で、そこに歌い手が2人出てきて、歌で競争するっていうか。

O えぇ、コントロベルシアですね。

I あぁそうです! コントロベルシアってやつです。で、こういう伝統がある中で、やっぱり当然、それを取り入れるわけですね、自然と戦うっていう。と中で彼はとってもね、上手かったです。

O それは、どういう場所でやるんですか?

I なんか体育館みたいな感じの(笑)に見えるようなところですね、倉庫を改造したライブ場?とか、みたいなとこですけども。

O 結構、日本でも最近、そういう子どもたちが、ラップ合戦みたいなの、やってますよねぇ、

 ありますよねぇ。元々ラップっていうのは、カリブの文化もずいぶん入っていますから、言葉で打ち負かすっていうのはそちらからあったのかもしれないですけども、そういうものも含めてプエルトリコではティラエラの中でダディー・ヤンキーは、可愛い顔もさることながら技術で、のし上がってきた感じです。

O やっぱりダディー・ヤンキーは、2004年? ですよね? アルバム『Barrio Fino』ってやつですよね。で、「Gasolina」を大ヒットさせた。それを聞きたいんですが、その前に…。その前の年だったと思うんですけども、N.O.R.Iっていうですね、Noriegaっていうこれもプエルトリカンの、ニューヨークでやってるラッパーなんですけど、「Oye Mi Canto」っていう、これもFeat. Daddy Yankee、Nina Sky、Gemstar、Big Matoっていう曲が、確かビルボードの全米チャートの10何位かまで行ったんです。スペイン語が入ってる…じゃない、スペイン語で歌われた曲で、当時で一番上位チャートまで行ったっていうことで話題になった曲なんですけども、「Oye Mi Canto」まずは聞いてみて下さい。


♪ Oye Mi Canto / N.O.R.E. ft. Gemstar, Big Mato, Daddy Yankee & Nina Sky

O はい、N.O.R.E.の「Oye Mi Canto」Feat. Daddy Yankee、Nina Sky、 Gemstar、Big Matoっていう曲なんですけど、今聞いてみたら、割と「Despacito」に似た感じ(笑)

 似てますよねぇ〜、盗作ですかね(笑)

 作りが、っていうか、最初ちょっとクアトロっぽいのが入ってきたりだとかね。

I そうですよね〜。

 あと、やっぱりこれでグッとくるのが、あれですよね、国の名前を次々に呼んでいくところ(笑)

I そうですねぇ(笑)あの旗、色鮮やかな、ラテンの国の旗が出て。

O 国の旗が出るっていうね、これが本当に…。ちゃんとブラジルの旗まで入ってましたけども。

 入ってましたねぇ(笑)

O サルサでも、なんていうんですか、定番のやり方っていうかね。ルベン・ブラデスとウィリー・コロンの楽曲「Plastico」でも国の名前を挙げて、「はいっ!」と言ってるところがあるんですけど、ちゃんと、そういうラテンの定番のやり方を踏襲しながらも…っていう感じがして。あと、ちゃんと今、「レゲトン」って言ってましたよね。


"Plastico" Willie Colon & Ruben Blades

I そうですね、ここになると、もうレゲトンっていう言葉が、プエルトリコの中でも主流になってRap & Reggaeとか言わなくなってた。あとは踊りがPerreoっていうね、言い方もありましたけど、そこからPerreoって言うかレゲトンでしたね。

O ああ、そうですか! 伊藤さんは、2003年くらいは、もう…?

I 住んではいなかったんですけども、年に4回くらい、出張で遊びに行ってましたけども。

O 出張で遊んでた(笑)!

【会場】 (笑)

I ど〜もメールが繋がんないんですよね、とか言いながら、もう最高でした。

O じゃあ、この次の年だと思うんですけども、今も出てましたけどダディー・ヤンキーの「Gasolina」。やっぱりこれは…

 触らざるを得ないですよね。


♪ Gasolina / Daddy Yankee

 はい、「Gasolina」聞いていただきましたけど、やっぱり、これは画期的な曲ですよね。

I そうですね、やっぱりビートもサウンドもよく出来てますね。すごいシンプルではありますけれども、ミックスがいい感じです。それからあとは女声のグローリーの合いの手の感じも、いい感じに入って出来てるなって。

 で、これでやっぱり、わー…っていろんな人が出てきましたよねぇ。ものすごい数が。

 そうですねぇ。もちろんそれまでにプエルトリコのRap & Reggaeのシーンには色々いて。ちょっとレジュメには書きましたが、DJ NegroとDJ Playeroっていうのがですね、ずーっとミックステープ出して。

O そうですね、このレジュメの表の方の下の方かな?

 表の下に、「Noise」ってシリーズと「Playero」ってシリーズが。

O そうですね、シリーズ、どんどん出してましたね。

 そうですね、例えば、「Noise」(CD見せる)はこういうんですけども、最初全然、流通してなかったんですね。本当に一部のCD屋しか置いてなかったんですけど、やっぱりこうなって(流行って)くるとですね、ガンガン、プレスの時代になってきて、そこら辺中に出るようになって。だけどこの最初の頃の、1番(Noise #1)とか2番とか3番はですね、さっき言ったエロ歌詞、それからバイオレンス歌詞、がすごく強くて、問題視されて。それから後はだいぶ収まって(流通できるようになったですが)、それでもまぁ、かなりエロいですけどね。

O バイオレンスとか、その辺の歌詞ってのは、やっぱり最初は当然アンダーグラウンドで、やりたい放題やってたと思うんですけども、表に出てくるに従って、少しずつ穏やかなものになったっていうことなんですか?

I 難しいですね、1993年の政令で禁止されて一旦自粛して。まだCD時代とテープ時代の間くらいの時代。一旦落ち着いたんですけども、やっぱ流行ってくると、まずダブルミーニングにしてやるって形。それからビデオが本当に簡単にドンドン取れるようになって、プロモーションビデオですね、機材がどんどんどんどん安くなって、っていう中では、エロっぽいお姉ちゃん。カリブはやっぱり、北米とかに比べて肌の露出をすること自体が多分、気候からして抵抗感少ないというか、街中で本当にね、よく露出して下さってるお姉ちゃんたちに良く会うんですよね。だから、そういう意味での、エロい感じもある。それでまた増幅してきた感じはありましたね。だけど、問題は問題だと思うんですよね、女性蔑視。


レゲトンと言ってもですね、後で話しに出る最近のレゲトンも同じで、かなり幅がありまして。そこんところ(女性蔑視がまずい事を)をきっちりわきまえて言う(タイプのレゲトン)のとそうでないのとある。スパニッシュの人たちは、女性の気が強いので、働かない男は蹴っ飛ばして出て行けですとかね、とっとと別れるから、お前なんかいらねーとかですね、そう言うことを、よく痴話げんかでも、よく言ってるんですね。はっきりね。なので、そう言う女性の強さがある事を割り引いたとして、やっぱりちょっとどうかな、って言うレベルのものとあるんで。まぁサルサもそうですよね。

O そうですね、もう完全に。

I すごい、男性優位っていうかですね、

 優位になりたい、っていう、希望だけですよ、本当に(笑)

 あー、希望だけ・・(しみじみ)なんか後で二人でちょっと一杯行きましょうか(笑)

O マチスモっていうけど、要はお母ちゃんが強いの分かってるから、もう本当にこう、手のひらの上で(転がされてる)…。だから九州の何とかっていうのも、一応、こう、立ててるけど、もう完全にお母ちゃんが握ってるっていう。

 そうなんですよねぇ。

 だと思うんですけどもねぇ。

I 実際にはそういう生活してるパターンも多いけど、やっぱりねぇ、とんでもない奴もいるんですよね、ぶっ飛ばしちゃったりね、う〜ん、そのなかでそういうのを助長するような歌詞を、相変わらず今でも歌ってるのもいればですね、そこんとこは、ちゃんと抑えてね、歌ってるのもいる。本当、幅が。

 ありますね。

I そんな中でダディー・ヤンキーはメジャーになってくれば来るほど、そこんところは抑えて、さすがですね、っていう感じですけども。

O はい。じゃあ、当時、流行ってた人をもうちょっと聞いてみますかね。

 聞いてみましょうか、え〜と、そうですね、そしたら、誰いこかな、Don Omarを聞くか、それともさっきのNina Skyを聞くか。

O あ〜、Nina Skyもいいですね。Nina Sky聞きましょうか。ほら、女性があんまり出てこないんで。

 あぁ、そうですね。Nina Sky聞きましょうか。これは、NYですね。

 NY出身ですよね。


♪ Nina Sky / Play that Song

I もう1曲くらい、当時のヒットを聞きましょうか。

O はい。今、出てきましたよね、Perreo、ダンスの。

I あ、Perreoですね、あの、犬のように、お尻をね、ちょっとエッチな感じのやつでしたよね。


El Baile Del Traketeo ft Clear Mix - PERREO -

 そう、なんか、いわゆるレゲエダンスの定番のような感じのやつ(笑)

I 定番ですよね〜(笑) これ向こうで良くやらされたんですよね、で、いつも笑われるんですよね〜、もう、本当に嫌だった、様にならなくて(笑)

O ちなみにNina Skyって、いま出て来た女の子二人、姉妹なんですけどね。
 姉妹ですよね、綺麗ですよね、これ、NYのプエルトリカン・パレードの時のって感じですけども、あの〜、可愛いですよね。

O かわいい。

I まあ可愛さを解説してもあんまり意味ないかもなんで、次行きましょうか(笑)

O はい(笑)。じゃあ次、ドン・オマール行きましょう。これも、ダディー・ヤンキーと並んでというか…、「ドン」というくらいですから。


♪ Don Omar / Pobre Diablo

 ドン・オマール、聴いていただいていますけど、この人はプエルトリコですよね、NYじゃなくて。

I そうですね、ダディー・ヤンキーと、一時ケンカっちゅうかですね、ディスりあいをしてた時期もあったぐらい、二大スターですね。

 そうですね〜。

I 本当に色んなスターが出て来て、ポピュラー化した感じ。 聞きやすいサウンドを持って来た人もいれば、あんまりそこにはこだわらない、例えばテゴ・カルデロンなんかは、もっと自分のブラック・ルーツのところにこだわって。

これ当時の『フェイダー』っていう雑誌なんですけども、ジャマイカのBenny Manと一緒に表紙撮られてるんですけど。この『フェイダー』っていう雑誌、割ととんがってるんで、ダディー・ヤンキーとか取り上げないんですよね。やっぱり、ブラック・ルーツかなんかのところをこだわってる人なんかを、特集したり。そういうタイプのレゲトンの人もいれば、っていうことで、ずいぶん多様化して、広まって来て、他の国にもずいぶん広まって。例えばコロンビアとかパナマとか色んな国に。そしてレゲトンの、第2世代っていうかですね、そういうのがどんどん色んな曲を。それで日本なんかも、先ほどちょっと話を、したんだっけな?

 ちらっとね…

 Los Kalibresっていうですね、日本にいる日系ペルー人の兄弟+1のグループがC D出して。これ、なかなか良かったんですよね、活動もきっちりして日本ではその頃、すごくガーッと盛り上がりました。


Los Kalibres

O そうですね〜。テゴ・カルデロンはあるんですか?音源は? テゴ・カルデロンは伊藤さんが仰ってた通り、かなりブラックな感じの…。

 CDはあるんですけど、何か見えるものがあったほうが面白いですよね〜、あ、これがあった。さっきのダディー・ヤンキー君なんかは、割と白っぽいんですけど、この人は真っ黒けなんです。


♪ Tego Calderón /Pa que retozen

 はい、テゴ・カルデロンですけども。

 はい、さっきのDon Omarみたいにギラギラのアクセサリーつけて高級車乗ります!っていうのとは全然違う世界ですよね。地元のお祭り、じゃないけど。

O 「探偵物語」の頃の、松田優作に似てるなって、いつも思うんですけども、まぁ、分かる人にしか分かんないんで(笑)



【会場】 (笑)

 Don Omarもそうだけど、レキント、っていうかギターの感じが、ちょっとバチャータっぽい感じが入ってるところもあって。色んなミックスぶりが面白いなぁって…。

 当時NYのレゲトンやってた、例えばトニー・タッチとかでは絶対使わないようなバチャータっぽいギターとかですね。それをカリブ側は使うわけです。ああいうの面白いなぁ、と思いますし、あとテゴ・カルデロンは、なんていうか偉ぶらない。僕が初めてラティーナに記事書いた頃、2003年くらい、まだ「ガソリーナ」がブレイクする前ですけど、たまたま向こうに行ってたらですね、目の前にテゴ・カルデロンの車っていうか、こういう小型バンですね「TEGO」とか描いてあるバンがあって、あ、これは面白いと思って、写真撮ってたら、中でテゴ・カルデロンがですね…

O いた?!

I うん、ハンバーガー食ってた(笑)こいつ、庶民派だわ、とか思いながらですね(笑)話しして、握手して、ファンなんだよって言って帰ったんですけど。それに比べて、ダディー・ヤンキーはですね、コンサート行ったんですけど、僕の会社が一部スポンサーやったんですよね…。でも会ってくんなかったんですよね! 生意気な(笑) もう、だいぶ違う。当時はそんな感じで、すごい多様な音があってですね、すごく盛り上がって、それが今までずーっとベースとして繋がってきながら、だんだんメジャーになってくる。でも2000年代初頭の当時はメジャーじゃない。プエルトリカンとかドミニカンとかラティーノ側の主張がすごく強い曲で、グラミーも、ラテングラミーの方には入賞するけど、グラミーには入賞しない、とかですね、いう感じだったんですけども、今はもう、その垣根はないですよね。

O そうですね。もう、それこそラテン云々じゃなくて、メジャーな部門でね、Cardi Bなんて、今年は新人賞?あ、新人賞は違うか…でも、なんかすごいメジャーなところ獲ったし。もうそこまでヒットチャートに食い込んでる、普通になってるっていうのは、すごいなぁ、と思います。

 すごいですよねぇ。

O 面白いなぁと思いますね、はい。じゃあ、もう時間もあれなんで、ちょっと最近のやつを。

 ガンガン飛ばしていきましょうか、誰いきましょうかね、じゃあさっきのこの四つの中からどれかいきましょうか。え〜とですね、プエルトリコで今一番人気があるのは、このBad Bunnyっていう、悪いウサちゃん。

O ウサちゃんね。

 で、彼、例えばプエルトリコの伝統派のね、サルサ派とか、真面目な人とかに、非常にに評判悪いんですよね、「あのBad Bunnyの野郎が」みたいな。

O あ、そうなんですか? でも、こないだ、あのVictor Manulleの25周年記念アルバムに入ってた。

I 入ってましたよね。



O あのおかげで、「お前、結構歌えるじゃん」って(笑)評判が少し改善したっていうの、なんか記事で読みましたけど(笑)

I あぁ〜、そう、そうなんですよ、だから、Bad Bunny悪くないと思うんですよ、僕は。アーティストだから悪ぶってるところもあるし。ですけど保守的な普通の人たちにはなかなか。レゲトン出た頃のダディー・ヤンキーと同じですね。でも、それは才能があるっちゅうことじゃないかと思いますけども。

 それで言うと、若い子で結構歌えたりするやつなら、サルサじゃなくて、やっぱりレゲトンに行っちゃうっていうか、そういう傾向はあるんじゃないですかね。

I やっぱりそうですね、昔はレゲトン、かなり音痴もいたんですけど、最近は音程もきれいに取れるし、上手いの多いですね。

 やっぱりあれですかね、そっちの方が儲かるから…みたいな。儲かるっていうか、需要があるっていうこともあるかもしれないし、才能ある奴は割とレゲトンの方に行っちゃうから、あんまりサルサで若い奴、出てきていないのは、まぁ、一概には言えないかもしれないですけど、そういう事情もあるのかな〜と僕は勝手に想像してるんですけど。

 そうですね。こないだ向こうの友達とチャットやってたんですけど、そんな話になった時に、レゲトンの重いビート感覚の方が、自分らちっちゃい時から聞いてる音楽に合ってる、というのが一つあって、サルサは、それはそれでいいんだけど、あの、ビートってそんなに重くない。サウンドとかリリズムのことだと思うんですけど、「だけど」、と。

「だけど、って言ったのは、何?なんかサルサが好きなのがいるの?」と言ったらですね、面白いなと思ったのは、プエルトリコにはボンバって音楽があるんですけど、ボンバっていうフォークロリックな音楽の太鼓っていうのは、すごく重たい音がドンって出るんですね、で、そういうのは俺好きだよ、っていうんですね。だから、ボンバとレゲトンみたいなのがね、重なるような音っていうのは好きだよ、って言ってね。そういう音を作ってるのも実際にいるんですね、La Tribu de Abranteとかね。そういうの好きだってね、だから、なんかそういうとこに次の世代は向いていくかもしれないですねぇ。



O さっきからチラチラ出てますけど、じゃあ、ボンバとレゲトンの親和性っていうか、重なる部分っていうのは割とあるかもしれないですね。もっとこれから出てくる可能性はあるかもしれないですよねぇ。

I そうですね、そうかもしれないですね。

 じゃあ、Bad BunnyとDrakeのコラボ楽曲、いってみましょうか。


♪ Bad Bunny & Drake / Mia

 Bad BunnyとDrakeの「Mia」ですけども、やっぱりBad Bunny、声いいですよね!

I 声、いいですよねぇ。あと特徴的なのが、ググググググ〜みたいな発音するじゃないですか、これがラテン・トラップに合う。トラップっていうヒップホッ
O そう、僕は結構好きなんですよね〜、Bad Bunny。

I いいですよねぇ、この曲も、確かにリズムはレゲトンなんですけど、でも、レゲトンというより、やっぱりポピュラー音楽と思います。メロディー・ラインとか、哀愁感となかなかいい曲です。

 今の全米チャートを席巻してるような感じの、すごい典型的なスタイルかなぁ、と思うんです。

 そうですねぇ〜、流石に「ガソリーナ」から十何年たって浸透していったり、レゲトン側もポピュラーなものを掴んでいってる気がしますねぇ。

 じゃあ続いて、さっきから名前が出てるCardi Bなんですけど、Cardi Bの「I Like It」っていう、元々はピート・ロドリゲスの60年台半ばのブーガルーの大ヒット曲なんですけど、それのカバー。

 お相手はバルビンさんですか。

O J Balvinですね〜。


♪ Cardi B feat. Bad Bunny & J Balvin / I Like It

O はい、Cardi Bと、また出てきましたね、Bad Bunny!

 出てきましたね〜(笑)すごいね〜、口が締まんない状態で「あだだだだだ〜」みたいなね。

 ちょっと、横山やすしを思い起こさせる(笑)

 見た目が!(笑)

【会場】 (笑)

 はい(笑)。あと、J Balvinですね〜。

 J Balvinさん、え〜、コロンビア。

O はい、コロンビアですね。Cardi Bいいすっねぇ。

 いいっすよねぇ!

 口がでかいのたまんないっすよねぇ。

I そうなんですか?!(笑)

 ちなみに、ドミニカとトリニダードのミックスなんですけど、もともと、「バカルディ」ってニックネームで呼ばれてたみたいで。

 そういうことなんだ!

 その「バカルディ」をひっくり返してCardi Bにしたみたいですよ。

 そういうことなんですか!なかなかうまいですねぇ。あの、「なんとかB」とか「なんとかA」とか「AA」とか、すごい特徴的ですよね。

O ええ。で、この曲は確かグラミーとったと思うんですけど…

I そうですね、ラテン風味と、もうレゲトンって言わなくてもいいくらいの、ね。

 本当、そうですねぇ〜。

 ビートの強いポップスくらいでいいのかも知んないです。

 この曲、さっきも言いましたけどブーガルーの大ヒットで、94年ごろにティト・ニエベスっていう人がハウスにしてこれも大ヒットした。だからこれは、ある意味、2019年版のブーガルーって言ってもいいんじゃないかな、っていう気はしてるんですけどね、はい。



 そうですね。ミックスする曲、クロスオーバーする運命を持った曲ですね。面白いですね。

 ええ。で、あと、プエルトリコで注目して欲しいのは、Ozunaっていう…

 可愛いんですよね、ジャケが、見た目は、ヒョロッとした兄ちゃん。

 そうそうそう、この人もすごいんですよね、色んな人とコラボしてて。Cardi Bも色んな人とフィーチャーされてますけど、この人も色んな人と。

 じゃあ、ちょっと聞いてみましょうか。


♪ Ozuna / Vacía sin mí

 Ozunaのジャケって可愛いくてこのクマさんのマークで、なんでこんなセンスなのかわかんないですけど。

 なんか、日本で撮ったPVありましたよね?!

I ありましたねぇ! 渋谷とかでねぇ、



O そうそうそうそう。Ozunaで検索してもらうといろいろ出てくると思うので…

 Ozuna、渋谷、とかで検索とか。さて、次は…

 そろそろお時間なので…

I 何がいいですかね、最後は。

 やっぱり僕、一押しは、あの、コロンビアのKarol Gっていう…

 去年のラテングラミーで新人賞とった女の子なんですけど、この人もなんか最近、ものすごい色んな人とコラボしてて。

 Karol Gかぁ、映像持ってるかなぁ、ないかなぁ…

 なさそうですか?

 無い、ですねぇ…、



O 残念。じゃあ、ある人で。…Karol Gはいいですよねぇ? 伊藤さん。

 いいですねぇ(笑)

O これが、唯一出てるアルバム。このジャケットはあんまよくないんですけど、YouTubeとかで見るとすごい可愛いんですよね。で、声がすごくよくて、割とドスが効いた感じの。ぜひ、Karol Gで検索していただければと思うんですけども。

 そうですね。そしたら何で締めましょうかねぇ、う〜ん、と、じゃあ明るいので、Pedro CapóとFarrukoがプエルトリコの海で遊んでるやつで…。

 あ、いいですね、Pedro Capóいいですね。


♪ Pedro Capó feat. Farruko / Calma

 まぁ、全体的な傾向ですけど、すごい遅い、っていうかゆっくりしたビートのものが最近増えてきましたよねぇ。

 そうですねぇ、ラテン・トラップなんかも、すごいゆったりして、ビートがはっきり打ち出さないみたいなのが、多くて、すごい二極化、っていうか、2通りありますよね。はっきりレゲトンっぽいビート・チューンのと、ゆったりしたのと。

O 今、見て、ここまでゆっくりになると、逆に、レゲエな感じが出てくるのが、また面白いな、と思ったんですけどねぇ。

 レゲエな感じが! 面白いですよねぇ、これ、レゲエのルーツ、頭をガンと打たないようなのに比べて、ちゃんと、これ、頭をガンって、打ってんのに、ンチャ、っていう裏のが聞こえてくる。ゆったりした感じですよねぇ。

 そうですよねぇ。あと、新しくなればなるほど、本当にポップさが(出ている)。さっきから言ってますけど、レゲトン云々というよりもポップスの一ジャンルとして確立されつつあるような…

I そうですね、もう、だいぶ、そんな風に入り込んでる感じはします。

O だから、もっと二極化するかもしれないですよね。もっと先鋭的なやつが出てくるのかもしれないし。

 その辺が、また楽しみなところで、あの、さっきのラップ&レゲエが90年代からすればですね、もう、20何年? 30年?!

 20数年?

 20数年、「ガソリーナ」から数えても、もう15年くらいたってるジャンルだっていうことなので、どんどん、まだこれから変わっていく可能性があるっていうか。消えなかったですよね、一時、レゲトン消えるんじゃないか? みたいな。

 なんかありましたけどね、確かに。
 じゃあ、最後に、なんか質問があれば、はい!

お客さん もう説明していただいたのかもしれませんが、「レゲエ」はわかるんですが、なんで「トン」がついたのか? その旨を解明していただけませんでしょうか? 20年くらいの疑問だったんです。

 「トン」!そうですね、あの、スペイン語やってる方はご存じかもしれないですが、後ろに「オン」とか「トン」とかつくと、大きい、って意味になるんですね。だから「大レゲエ」「超レゲエ」。「超レゲエ〜」っていうことで。レゲエから入ってきたときは、さっきかけたIvy Queenのあの音なんか、その前にかけたダンスホールのビート感がすごくて、やっぱりレゲエの系統の音楽だな、として捉えられたのが一つですよね。

一方で歴史を追ってみると、レゲエの一つの系統でもあるんですけれども、やっぱりNYとつながりが深かったプエルトリコは、ラップというか、ヒップホップの要素もすごく強くて、特にダディー・ヤンキーが、すごいブレイクしたのは、先ほどお話ししたあの早口で、即興で色んなことを喋りまくるんですね、歌詞で。そういうヒップホップ側と、レゲエが、二つがあったんだけども、ただ言葉としては、レゲエ超えたやつ、みたいなことで、「レゲトン」ということになったのではなかろうかと思います。

 これ…、妄想です。

 妄想ですよ。あの、レゲトンの人にみんなに聞いたわけじゃないですから。

 妄想。

I 妄想。

【会場】 「え…。」(ざわざわ)

お客さん2 お二人に質問です。日本で、レゲトンが浸透すると思われますか? もし、ポジティブなご意見があれば、その理由と、ネガティブなご意見だとしたら、その理由を教えてください。

O そうですねぇ…、まず、洋楽っていうものが、今、売れてるかどうかっていうところが一つあると思うんですけども、でも、まぁ、なんていうかな、すごいネガティブな感じがするのは、「Despacito」があれだけヒットして、さっきも言いましたけどYouTubeで60億回くらいのページビューがあって、で、一時期Facebookとかでもシェアされてましたけど、各国のカバー・バージョンがダーって並んでるやつがあって…ご覧になりました? もう、中国からインドから色んなところのが出てくるんですけども、日本だけ出てなかったんですよね。で、日本でもカバー・バージョンが二つくらいあると思うんですけど、あんまりパッとしたものじゃなくて。

99年にリッキー・マーティンの「Livin’ La Vida Loca」が大ヒットした時は、すぐに郷ひろみが「アー・チー・チー」(笑)でカバーして、エンリケ・イグレシアスの「Bailamos」を(西城)秀樹がカバーして、サンタナの「スムーズ」を野口五郎が…っていう、そういう風にすぐカバーして、日本語バージョンができたじゃないですか。

Ricky Martin "Livin’ La Vida Loca"



郷ひろみ GOLDFINGER 99


エンリケ・イグレシアス「Bailamos」


西城秀樹 "Bailamos"



Santana "Smooth"


野口五郎 "愛がメラメラ-Smooth"


本当だったら…っていうのは変だけど、そういう風にビビッドに、海外の洋楽をうまく取り入れるような態勢が生きていれば、「Despacito」を誰かが、それこそジャニーズとかがカバーして、大ヒットさせるっていうようなことがあっても良かったんじゃないかなと思うんです。けど、もう全然、そういうことになってないんで、だから、日本人は洋楽に今、ほとんど興味がないんじゃないかな…っていうところはネガティブな感じではあるんですけど、ただまぁ、なんだろうな…、誰かが、すごいポップ・アイコンみたいな人がバーンって上手く出てくれば、少しは活性化するというか、ヒットするような可能性はあるんじゃないかなと、僕はちょっと希望的には思ってるところなんですけどね。どうですか?

I そうですね、難しいですけど、「ガソリーナ」がヒットした2004年、その時は本当に食いつきましたよね。日本がね。だけどなんなんですかね? いま、あんまり外に対して食いついているものが、他のジャンルでも、あんまないんじゃないの? っていう感じします。なんでしょうね、エネルギーがないのかですね、それともなんか、あの、日本は素晴らしいって思って、内向きに見てんのか、よくわからないですけど、そこが前回の「ガソリーナ」の時とずいぶん違う感じはするな、と、全体的に思いますね。

O ただ、まぁ、ブルーノ・マーズみたいな感じだと、コンサートにも入れないくらいの、くじ引きになってるくらいの状況があるとは思うんですけども、その辺、ブルーノ・マーズとどこが違うのか? もうちょっと考える必要があるのかな、っていう感じがしますけど。

 あーそうですね、同じプエルトリカンみたいな(笑)


Cardi B & Bruno Mars - Please Me

O そうそうそうそう。一つは英語っていうところ、英語とスペイン語っていうところあるのかな。いまだにスペイン語に対する拒否反応、っていうか、拒否反応まで行かないけど、馴染みがない感じっていうのはあるのかな、っていうのはすごく感じます。やっぱりその辺は相変わらずで、ハードルが高いような気はしないでもないですけど。

I 言葉としてということですね。変わるとしたら、大きなアイコンが出たときに、ですかね、そんな気もします。

O 日本の歌謡界…もう歌謡界はないと思うんですけど…、J-Pop界にもう、郷ひろみ的な人がいないっていうところも問題なんじゃないか? 問題っていうか、一つの違いなのかな〜って気もしないでもない。もっとヒットしてほしいなぁと僕は、切に願っております。
他に何か、はい、どうぞ。

お客さん3 あの、レジメのところに、中東のビート、って書いてあるんですが、これが気になって、眠れないんです(笑)

 すいません(笑)えーと、CDさっき探したら、持って来るのを忘れちゃったみたいなんですけど、あの、例えば、Don Omarっていう、さっきちょっとかけたか、黒い車に乗ってギラギラしたお兄ちゃんがアフリカのクドゥロっていうビートを取り入れてやったりなんかするように、中東の特定のビートもレゲトンが取り込んでるのもあるんですけど、ダブケとか。逆もそういうことがありで。僕、実は、中東によく仕事で行くことがあるんですけども。

 出張で、遊びに(笑)

【会場】 (笑)


Neue Club-Sounds: Kuduro, Reggaeton, New Wave Dabke

 ですけど、中東って、例えばサウジアラビアなんかはですね、ダンスってあんまりダメなんですけども、ただ、ドバイとかね、バーレーンとかは、結構いろんな音楽が出ててですね、それでダンスビートの強いのがあるんですけども、そん中にですね、あの辺の、まぁどっちかっていったらアラビア半島側の、ドバイなんかも含めて、カリージって音楽があるんですけども、カリージってジャンル。これ結構ね、レゲトン取り入れてんですね。ちょっとサンプル持ってこなくて申し訳ないんですけど、カリージ、レゲトン、とか検索に入れるとなんか出てくるかもしれない。それから、あと、レバノンっていろんな音楽が集積しているところで、あそこサルサもあるんですね。サルサ・バンドも二つくらいあるんですけど、そこなんかはですね、レゲトンのビートを取り入れたのがあったりするんで、意外とビート、割とシンプルなビートのレゲトンを取り入れた音楽、っていうのは、もう、6〜7年前くらいから、空港で買えるくらいのレベルでコンピもあります。


Reggaeton arabic - ATA FEAT G.G.A,, ARCANGEL FEAT BADBUNNY

O 特定のジャンル名はあるんですか?

I 特に、リズムの方では呼ばないですね、やっぱり、その例えばさっき言ったその、アラビア半島の方の、ベースにした音楽がカリージっていうんですけど、カリージヒット集みたいなとこで聞くと、あ、これレゲトンじゃん、っていうのが、っていう感じですね。

 あぁ〜、なるほど。アラブの方には、レゲトンというよりは、元々がラテン音楽に影響を与えてるっていうのが…。スペインがそもそもアラブだったっていうこともありますし。メロディ的なところとか。

 そうですね、やっぱり一番親和性が高いのは、メロディ・ラインでして、あの、アラビック・メロディ、とは若干違いますけども、あの哀愁感のあるマイナー調っていうのはですね、すごく親和性高くてですね、明るい長調よりもマイナー短調の方のメロディっていうのは、人気高いですね。向こうでも、Don OmarのCDとか、普通に売ってたりしますんで、「あぁ〜、そうなの」って。売ってたっていうのは、空港なんかではおかしくないかもですが、そうじゃなくて、街中のCD屋が、コピーしてくれるとこにあるんですね。だから、そういうとこの親和性もあるんじゃないかなって。

O だから決してアラブとラテンは全然別世界じゃない。そういうところもあるんじゃないかなと思います。

 えぇ、そうですね。


Wajdi Kassas - Despacito in Arabic
 あの、レジメに書いてありますけれども、それを検索していただければ出てくる可能性はあると思います、YouTubeで。
他に何かありますか? じゃあ、どうも長々ありがとうございました。

 ありがとうございました!

 我々はまだおりますので、何か聞きたいことがあれば声かけてください!後は、この後はDJタイムにしますので、テーブルをちょっと避けて、という感じにしますのでご協力いただければと思います。今日はどうもありがとうございました!
posted by eLPop at 18:55 | Calle eLPop