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フレディ・グスマン、インタビュー その2

2018.03.08

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ジャズからアンデス音楽へ。自らのルーツ・ミュージックにハマり、あたらしい音楽シーンを模索するフレディ・グスマンへのインタビュー後編です。
後編では、実際のペルーでの音楽活動から、今後の音楽的展開への展望などを中心に伺います。
  (前編はこちら



■少し話は変わりますが、フレディがペルーで活動していてYouTubeにも上がっているワイジャズの活動は、コンサートに合わせて結成されたユニット的なものなんですか?

 ワイジャズははじめはアルバムのタイトルにつけたものでした。その後、少し大きな演奏の機会、ミストゥーラですが、があった時に、結果的に私たちは8人で演奏したんですが、その機会を得た時に私は外国人にどういう音楽がインパクトあるかと考えていたんです。その時に、私とはどんな人間だろうって考えて。私はアメリカで育ってジャズの薫陶を強く受けた人間で、そのあとルーツであるアンデス音楽に深くコミットしていった人間だ、と。そうすると、一人でやるより、もっとアンデスの世界観を提示できるし、それぞれの異なる音楽をぶつけることであたらしい調和も生み出せるんじゃないかって。そんなふうにやりたいことが固まってきました。なので今はこの方向性でどこまで行けるか、試してみたい、と思っています。ぜひ日本の人々にも彼らとやっている音楽をいつか聴いてもらいたいと思っています。

■それでははじめに作ったアルバムは、アメリカのジャズのメンバー半分、ペルーのアンデス音楽のメンバー半分でつくったものですよね。で、それをペルーを拠点にライブ活動の中でどう続けていくかと考えた時に、方向性も含めて少し変わってきたということでしょうか。

 私がペルーに来て一番新しく知ったことというか、学んだことは、人々は私が思っていた以上に「踊りたい」と思っているということです。そして伝統音楽は、それを実現するために非常に重要な役割を果たしていました。人々を踊らせるためにね。なのでこれからの作品には、もっと皆が踊れる作品を作っていきたいと今は思っています。

■なるほど、そういうふうにペルーで人々の中に入ったことで考えも変わってきたということですね。

 はい。変わってきました。確実に。

■それでは、今日本でフレディは何がしたい、何を見つけたい、どんな活動を展開してきたいと思っていますか。

 そうですね。今は・・・。私は今あたらしい2つの曲を準備しています。一曲は「サングレ・アンディーナ(アンデスの血脈)」、もう一曲は「トゥ・ミエル(マイ・ハニー)」です。アルパやバイオリンと一緒に録音したこれらの曲は、4分以下の短いものです。これまでのようにジャズ的な即興部分を持っていない、きちんと作曲されたメロディで作られた作品になっています。それは、人々により強いインパクトを持って届く音楽を、と考えた時に、必要なのは即興よりも心に残るメロディを作ることだと考えたからです。また、人々が踊れる音楽を、という思いもこの曲には取り入れられています。私はこれらの曲から、あたらしい私のスタイルを生み出していきたいと思っているのです。それはより人々に寄り添ったものであるべきだと思っています。ジャズは、多くのペルー人にとってまだまだ遠い世界の音楽です。なので、私はより民衆文化により近い形で作品を作っていきたいと思ってこれらの曲を作ったのです。踊れて、一緒に歌える。そういう曲ですね。


 それで話は戻りますが、日本ではライブツアーができたらいいなぁと思っています。このプロジェクト、ハサミ踊りの舞手、アルパとバイオリン、それにホルヘ・チョケウィルカも含めた、ワイジャズのプロジェクトでツアーをして、それにアンデス音楽のワークショップ的なものもできればいいなと考えています。まだ現時点ではただの妄想なのですが。アルパやバイオリンの奏者はともに非常にレベルの高い、ペルーを代表するアンデス音楽の音楽家たちです。ハサミ踊りも同様です。まだ、そういう機会は全くありませんが、すでにヨーロッパとアメリカではツアーを行っています。私が持つ若いエネルギーで、あたらしい市場を切り開き、ニッチな音楽分野をこの素晴らしい音楽家たちとともに開拓していきたいと思っているのです。そんなわけで、まずは日本を知るために言葉を学びながら、機会を探している、というわけです。

■ありがとうございました。



◆ライブ情報◆
フレディ・グスマン・アコースティックライブ
ールーツミュージックへの愛とリスペクトを込めてー


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3/16/2018 (金 Friday) - 19:00 OPEN, 19:30 START
入場無料(投げ銭+ワンドリンクオーダー)
Cafe Lavanderia
〒160-0022 東京都新宿区新宿2-12-9 広洋舎ビル1F
◎電話予約・お問い合せ:カフェ・ラバンデリア
TEL03-3341-4845(14時〜22時/月・火は定休日)

80年代にペルーの首都リマで生まれ、5歳でバイオリンを、その後、マンドリンやギターを手に取り、2007年、奨学金を得てバークリー音楽院で学んだフレディ・グスマン。21歳で卒業後、リマ、クスコ、ニューヨークで本格的な演奏活動を行い、偉大なジャズ・ギタリストたちの教えを受ける一方で、自らのルーツのあるペルーの音楽に強く惹かれた。2013年に拠点をペルーに戻し、大学で教鞭をとりながら、ペルー山岳地帯のアンデスの先住民によるルーツミュージックを学び、自らの音楽に摂り入れ、その成果は2014年以後、ジャズとアンデス音楽のフュージョンという形で、2枚のCDで発表された。米国で磨かれた高いテクニックをベースに、深いリスペクトと愛情とともに真摯に取り入れたルーツミュージックは、抜群のセンスで融合され、彼のギターの中でスリリングに迸っている。急遽決まった貴重なライヴ。ぜひご来場を!

Fredy Guzman - guitar & vocals
tba - bassist

www.fredyguzman.com
fredy@fredyguzman.com

posted by eLPop at 10:09 | 水口良樹のペルー四方山がたり