Top > Calle eLPop > ◆3/10 eLPop Party 宮田信のかけた曲

◆3/10 eLPop Party 宮田信のかけた曲

2015.03.17

1. エリナー・リグビーEleanor Rigby/エル・チカーノ El Chicano (1970年 ロサンゼルス(USA) LP『VIVA TIRADO』(Kapp 3632)

ロサンゼルスのクレンショー通りと言えば、アフリカン・アメリカンたちによる洒落た商店街が続くちょっとヒップな目抜き通り。地理的には、ダウンタウンから見れば西側の南。そのまま「セイナン」と呼んで多くの日系人たちも戦後この周辺に移り住んできた。若い日系人たちの逸話も沢山残された。そんな若者たちが集まって来たスポットの一つがこのアルバムが録音されたカブキ・スキヤキ・レストラン。当時、The V.I.P.’sと名乗っていたイーストサイド出身のバンドは、ここのオーナーだった日系人の兄弟にいたく気に入られ、頻繁に演奏を行っていたという。そしてこの録音を機会に、名前をエル・チカーノと改名。チカーノ随一の人気バンドとしてその人気を一気に爆発させていった。

2. フレンズ Friends/アルフレッド・リナレス Alfred Linares (1984年、ベネズエラ)(GALLO RECORDS)

ラテン・ジャズの定義って何だろう?そのルーツはNYのキューバップ?それともカル・ジェイダーとモンゴやアルマンドとの邂逅の頃のこと?人によっては、アルゼンチンのガト・バルビエリ辺りにその本流を見るのかもしれない。まだまだその辺りの体系は纏められていないけど、USAで40年代以降に起きていたジャズの熱は当然のようにラテン・アメリカ全体に伝染していった。特にペルーには、ジャズの要素を巧みに摂り入れた極めてクオリティの高い大衆音楽が沢山残されていた。なかでもこのアルフレッドは若い頃から異彩を放ち、数々の名演を残してきた。このアルバムはベネズエラ発の秀英サルサ&ジャズ集団、マンゴーに参加したのち、メンバーの名ヴィブラフォン奏者、フレディ・ロルダンらと一緒に制作したジャズとサルサが混じり合う傑作中の傑作。

3. ラウンド・ミッドナイト Round Midnight/アレックス・コンデ Alex Conde(2015年、USA)

モダン・ジャズの最重要アーティストの一人であるセロニアス・モンクの作品はそれこそジャズのマスターピースだが、それをフラメンコの素養を使って奏でてみようという大胆な企画アルバムから。スペインで生まれ、現在はサンフランシスコで活躍するこのピアニストは、アメリカ西海岸にもあるハイブリッドなフラメンコのシーンで大注目の存在で、本作にも、ジョン・サントスなどが参加するが、伝統のフラメンコのフォーマットから自由に放たれているのか、過度にエモーショナルな表現を優先させるのではなく、クールにセロニアスのユニークな音楽に対峙しているところが感動的だ。特にこの曲の後半の展開は、凡庸なジャズ・ピアニストの表現を遥かに超えている。もう一度大音量で聴いてみて欲しい。
posted by eLPop at 00:04 | Calle eLPop