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◆3/10 eLPop Party 水口良樹のかけた曲

2015.03.14

1. ヨ・ペルディ・エル・コラソンYo Perdí el corazón/マヌエル・ドナイレManuel Donayre (年代不明、ペルー) LP"Noche tras Noche..."(SONO RADIO)より


 カニェテ出身で70年代後半より活躍したアフロ系のムシカ・クリオーヤ歌手マヌエル・ドナイレを代表するバルスの名曲を彼の3作目のアルバム「ノーチェ・トラス・ノーチェ…」から。ハスキーな高音が魅力のドナイレの情感たっぷりの歌いっぷりが素晴らしい名演。多くの人に歌われたバルスの名曲も彼が歌うとこんなにも違って聴こえるのかとその歌唱力と魂を揺さぶる歌声に撃ちぬかれます。


2. ロス・ネグリートス・デル・セニョールLos Negritos del Señor/ロス・バスケスLos Vásquez (1974年、ペルー) LP "Los Vásquez:Vicente, Oswaldo, Abelardo y Daniel "Pipo""(SONO RADIO)より


 アフロペルーを代表する舞曲であるフェステホ再興を果たしたポルフィリオ・バスケスの息子たちによるフェステホ。リマ最大の祭りとなったセニョール・デ・ロス・ミラグロスに捧げられたフェステホで、このフェステホを聴くと、ああ、この祭りはもともとアフロの人たちが奇蹟の顕現を祝ったことから始められて、当初リマの教会から激しく弾圧されたのだった、と思い出します。ポリリズムで打ち出される打楽器とノリの良いベースにのせて軽やかに歌われるフェステホが素晴らしい一曲です。


3. リマック川の水Aguas del Río Rimac/ピカフロール・デ・ロス・アンデスPicaflor de los Andes con los Engreidos de Jauja y La Orquesta Añoranzas del Centro (年代不明、ペルー) LP "Aguas del Río Rimac"(VIRREY)より


 ペルーの中部アンデス地域、ワンカーヨを中心とするマンタロ盆地を代表する歌手、ピカフロール・デ・ロス・アンデス(アンデスのハチドリ)のレパートリーから。中部特有の楽器編成オルケスタの伴奏で、力強く、それでいて伸びやかに歌われるワイノが素晴らしい。伴奏のサックスとバイオリンの掛け合いと、ズンズン響くアルパ(アンデス・ハープ)の低音がこれまた心地良い。


◆おかわり◆


4. ダンサンテ・パサカジェ・コン・アルバDanzante pasacalle con alva/チアラ兄弟Hermanos Chiara (1978年、ペルー) Mini Play "Danzante de Tijeras de Parinacochas"(SONO RADIO)より


 今やペルーを代表する芸能となったアンデスのトランス舞踊「ハサミ踊り」。その本場であるアヤクーチョ県南部のパリナコチャス地方の楽団による録音。教会から悪魔の踊りと弾圧されながらも豊作を祈願して踊られつづけたバイオリンとアルパによる怪しくも魅惑的なメロディに、キンキンと鳴り響くハサミ(二枚の鉄片)を打ち鳴らす音が一種独特な世界を作り出す。この楽団は1943年に結成され、50年代にはホセ・マリア・アルゲーダスの紹介でリマでの公演を実現し、その後南米各国や北米、ヨーロッパなどへもツアーに出るなどハサミ踊りを広く紹介するのに大きな役割を果たした。


5. 路傍のヒナゲシAmapola del Camino/コンフント・バリイェ・デ・チュンビビルカスConj. Valille de Chumbivilcas (ペルー) LP "Los Preferidos"(IEMPSA)より


 インカ帝国の首都が置かれたクスコ近郊の町チュンビビルカスを代表する楽団の演奏より。カーボーイ文化で有名なチュンビビルカスの楽団の男たちは、乗馬服に身を固めて写真に写っていることが多いが、この楽団の男性陣もしっかりと伝統の乗馬服で写真に写っている。カーボーイといえば勇ましい音楽などを想像しそうなものだが、チュンビビルカス地方のワイノはクスコ地方によく見られる牧歌的な雰囲気のものが多い。ギターとマンドリンの編成に女性ボーカルというのがバリイェ・デ・チュンビビルカスのスタイル。今回男性ボーカルが多かったので、最後に女声のワイノを流させていただきました。


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posted by eLPop at 11:20 | Calle eLPop