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最終公演迫る ベネズエラ・ジャズユニット《トリオ・アルデマロ・ロメロ》の演目

2014.11.12

現在来日中、最終公演が14日金曜日に迫ったベネズエラ発ラテン・ジャズ・ユニット《トリオ・アルデマロ・ロメロ》の主な演目です。

街道よ Carretera
巨匠アルデマロ・ロメロが創出した新リズム《オンダヌエバ》の代表曲。ボサノヴァで言えば「イパネマの娘」のような位置づけの曲です。
「街道よ、縮まってくれ/遠過ぎてが息が詰まりそうだ/雲の間の灰鷹よ/羽目をはずして/彼女をさらって連れてきてくれ」原詞では平原地方に住む恋人のもとに車で向かう主人公の疾走する恋心が歌われます。

大きな女の子の見る夢 Sueño de una niña grande
子守唄のスタイルを借りた幻想的な歌詞がついています。「月が逃げ出し闇夜になった/いっしょにおいで、ホタルさん/井戸の星を飲み干して/草のお皿のおやつをどうぞ/かわいい子鹿ちゃん/男の子に変身して/私に恋して」

突然に De repente
オンダ・ヌエバのリズムの定番曲です。原曲では、失恋に落ち込んだ自分の元に突然現れた異性の天衣無縫な明るさに、再び恋する意欲が芽生えた戸惑いと歓びが歌われます。「とつぜん幼子が大人びるみたいに/気が触れて今も昔もわからなくなるみたいに/君の明るさが僕の存在を満たした/僕の眉間のシワを伸ばしてくれた/あんまりにも突然だったから/また恋を信じられる気になった」

エル・ガビラン El Gavilán
オンダ・ヌエバはベネズエラの国民音楽と呼ばれる伝統のリズム《ホローポ》に2 小節1 周期のスウィング感を加味した新スタイルですが、このガビランはホローポの伝統曲です。日本の文脈に例えればソーラン節をジャジーに編曲するような試みといえるかもしれません。伝統音楽のシンプルな楽曲構成のなかで、ジャズトリオがアドリブの妙技を競い合います。

エル・ネグロ・ホセ El Negro José
伝統的ホローポの一種であり、もっとも単純かつ奥深いとい言われるセイス・ポル・デレー
チョの型を借りて、スリルと楽しさあふれるアドリブ・ワークが展開されます。冒頭部のピアノのメロディは、伝統音楽でアルパ(民俗ハープ)演奏によってされる手が鍵盤に移し替えられています。

エル・アラグイータ El Agragüita
1960 年代に作曲されたもっとも古いオンダヌエバ作品のひとつ。19 世紀末から20 世紀初頭にかけてロマン派のピアノ曲のレパートリーとして作曲された一群のホローポ作品からインスパイアされています。クラシック音楽、民謡、ラテン・ジャズの境界を軽やかに行き来する楽曲です。
posted by eLPop at 21:12 | 石橋純の熱帯秘法館